黒石寺（奥州三十三観音第25番札所）
奥州三十三観音第25番札所である妙見山黒石寺（みょうけんざんこくせきじ）は、岩手県奥州市にある天台宗寺院です。
黒石寺は、奥州三十三観音霊場であるほか、国指定重要文化財に指定され、国内最古の胎内銘をもつ薬師如来坐像をはじめとした素晴らしい仏像が拝観できます。黒石寺の仏像については「妙見山黒石寺（みちのく仏像巡礼記）」をご覧ください。
黒石寺は約1300年の歴史を誇る古刹で、天平元（729）年に行基が開基したとされ、最初は東光山薬師寺と称しましたが、延暦年間の蝦夷征伐の戦火により焼失しました。
延暦21（802）年に坂上田村麻呂が胆沢城を築城すると、大同2（807）年に飛騨の工匠を招き薬師堂を再建し、嘉祥2（849）年に天台座主慈覚大師円仁が復興し、妙見山黒石寺と改名しました。
最盛期には伽藍48宇を誇りますが、度重なる火災により伽藍の一切が焼失し、明治17（1884）年に現在の本堂と庫裏が再建されました。
紅葉のシーズンに参拝したため、境内は紅葉が綺麗でした。
本堂には国指定重要文化財の仏像をはじめ、たくさんの仏像が祀られていますが、拝観希望の場合は事前予約が必須となります。
こちらの収蔵庫には国指定重要文化財の薬師如来坐像が納められています。こちらも拝観希望の場合は事前予約が必須となりますのでご注意ください。
拝観予約は電話のほか、メールでもできるようです。黒石寺さんのホームページをご確認ください。
千手観音菩薩は、薬師如来坐像が納められている収蔵庫脇のお堂に祀られています。
お堂には「釈迦観音堂」という額が掲げられており、御本尊として60㎝と33㎝二体の千手観音菩薩立像が祀られているほか、100㎝の釈迦如来、75㎝の文殊菩薩、普賢菩薩が安置されています。
本堂向かって右手には鐘楼があります。
鐘楼前を通り、奥に進むと庫裏があります。御朱印は庫裏でいただきます。
庫裏の前に書置きの御朱印が置いてありますが、直書きをご希望の方は事前に連絡することをおすすめします。
【御詠歌】ざいしょうの くろいしでらに つみきへて やまふところに かねぞきこゆる
【宗派】天台宗
【本尊】千手観音菩薩（黒石寺本尊…薬師如来）
【住所】岩手県奥州市水沢区黒石町字山内17