
鹿島大神宮~天然記念物の磐座~
福島県郡山市西田町にある鹿島大神宮。ここには、国指定天然記念物になっている磐座がある。
社伝によると、天応元(781)年に大伴安積連丸古部古佐美が常陸国(現在の茨城県)の鹿島神宮を勧請したことに始まるという。
また、境内にはペグマタイト鉱石の岩脈があり、古来から磐座として信仰されていたと考えられている。
駐車場は「ペグマタイト岩脈駐車場」として整備されている。

杉の巨木がそびえる石段の先に拝殿がある。

この神社は、御神体がペグマタイト岩脈の磐座のためか、本殿がなく、拝殿のみとなっている。

御神体は、拝殿横にあるペグマタイト岩脈である。

ペグマタイトは、通称を珪石(成分は主に石英)といい、この地方に大変多く産出した鉱物で、昭和10年代から昭和30年前半まで大きな鉱山が有り、採掘が行われていたという。
ペグマタイトの産出地は国内には少なく、現在はほとんど海外からの輸入となっている。岩脈がこのような状態で残っているのは国内では鹿島大神宮のみであり、国指定天然記念物に指定されている。
ペグマタイト岩脈の右手に進んでいくと境内社があり、そこから岩脈裏手に回ることができる。


岩脈の裏手にも、ペグマタイトの岩塊があるほか、ペグマタイトの欠片があちこちに落ちている。
御朱印は社務所で授与いただく。

【所在地】福島県郡山市西田町丹伊田宮作239
【祭神】武甕槌神
【駐車場】あり