長泉寺(奥州三十三観音第26番札所)
奥州三十三観音第26番札所である亀峰山長泉寺(きほうざんちょうせんじ)は、岩手県一関市にある曹洞宗寺院です。
永保2(1082)年に地主であった牧野平馬康明の開基、教山智明大師の開山で、日輪山蓮華院永保寺と号しました。文安元(1444)年に曹洞宗に改宗するまでは天台宗の寺院で、永正3(1506)年に現在の山号寺号に改められました。
山号である亀峰山の由来について、次のような伝説が伝わっています。
それから、亀にちなんで山号を亀峰山、寺号を長泉寺と改めたそうです。
駐車場から参道へ向かい、二層の山門をくぐると、本堂に着きます。
本堂は、元文元(1736)年に再建された本堂で、江戸時代中期の作と伝わる釈迦如来坐像を本尊にしています。
26番札所の観音堂は、本堂裏の一段高い山の斜面に建っています。観音堂へ向かう途中、庭園がありました。観音堂までの参道は石段が不安定な箇所があり若干危険ですが、手すりが設置されていました。
こちらが観音堂です。本尊の千手観音菩薩は台座を含めて70㎝くらいの白木の立像で、作者・年代ともに不明です。観音堂創始の縁起については、古文書はもちろん口碑でも伝わっておらず、何もわかっていません。
観音堂から少し離れたところには文政2(1819)年に経堂として建立された六角形のお堂(六角堂)があり、現在は三十三番全部の観音様が祀られています。
御朱印は本堂横にある庫裏でいただきました。
【御詠歌】うたびとの ことのはやまの なもしけり もるるかたなき ちかひうれしき
【宗派】曹洞宗
【本尊】千手観音菩薩(長泉寺本尊…釈迦牟尼仏)
【住所】岩手県一関市大東町大原字長泉寺先10