チャンスの前髪をつかむには
チャンスの前髪をつかめ、という。
ここぞというチャンスはあっという間に目の前を通り過ぎてしまうから、チャンスだと思ったらすぐに前髪をつかまないといけない。
確かにそうだ。人間長く生きていると、あの時はチャンスの前髪をつかみそこねた、と後悔することもたくさんある。
どうしてそのとき、チャンスの前髪をつかむことができなかったのだろうか。
今までたくさんの留学生たちを見てきたけれど、中には確実になんどもチャンスの前髪をつかむひともいれば、そうでない人もいる。
なにがちがうのか。
それは、目の前のチャンスをチャンスだとわかるかどうか。その一点だと私は思う。
前髪のつかみかたでもなく、タイミングでもなく、やる気でもテクニックでもなく、それがチャンスだとわかるかどうか。
わかった人はしっかりと前髪をつかみ、気づかなかった人はつかめない。
ただそれだけのことだ。
留学生を見ていても、これは彼や彼女にとって大きなチャンスだと周りの人はわかるのに、それを選ばない人がいる。
今すでにチャンスをつかんでいるのに、なんとなくいろんな理由をつけて手放そうとする人がいる。
なんで?!それ、チャンスだよ!と周りの人は思うのだけれど、本人は全く気にしない。
そして何年か経って、あの時はチャンスの前髪をつかみそこねた、と後悔する。
そしてチャンスの前髪は、いつも控えめだ。長い長い前髪を風になびかせて、これ見よがしに頭を振ってドシドシと音を立てて真っ直ぐにこちらに向かって走ってきたりはしない。
他の人と同じような髪型で、目立たない歩き方で、多くの人と一緒に、静かに目の前を通り過ぎていく。
それをチャンスだとわかるかどうか。そしてその前髪をその瞬間につかめるかどうか。
そこがポイントなのだ。
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