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関西弁と英語

今はネットで世界中から日本のニュースや情報を手にいれることができる。

日本のニュースや情報の多くは、いわゆる「標準語」で発信されるものだろう。書いてある文章はもちろんだけれど、動画なども標準語で語られるものが多い。

でも、私も含めてそうだけれど、子どもの頃に標準語以外のいわゆる「方言」を身につけた人は、大人になってもその方言を使って話すことが多い。よく言われることだけれど、関西弁を使う人は、東京に行っても、北海道に行っても、パリに行っても、アムステルダムに行っても、関西以外の人と一緒にいても、関西弁を使う。

これはおそらく、関西弁を使う人は、第一言語が関西弁なのだと思う。そして、標準語という第二言語を後から身につけてそれを使うことができる人でも、どこでも第一言語を使うのだ。

そう考えてみると、日本語を第一言語とする人が後から英語を身につけた場合に、どこにいても日本語で話すのが簡単なことに似ている。日本語を第一言語とする人は、英語でコミュニケーションができるようになっても、海外でも日本語を使えるのならそれを使う。

それは、東京で、それ以外の同じ地方の出身の人たちが集まると、方言で話すのに似ている。

その第一言語はどこで身につけるのかというと、生まれてから高校生くらいまでの間に、親や家族と、そして学校などで身につけるだろう。そこでは、現代のネットの情報よりも強力な、「第一言語」の力が働く。いくらネットで標準語が使われていても、家族や友達や先生や近所の人が生活の中で使う言葉を、第一言語として身につけるのだ。

そうであるならば、もし英語を第一言語に近いレベルで身につけたいのであれば、高校生くらいまでの間に、英語の環境にどっぷりと身を置くのがいいことになる。

逆に言えば、ネットでいくら英語を学んでも、普段の生活環境が別の言語なら、第一言語レベルまでに身につけることは難しいのではないか。もちろん絶対に無理とは言わないけれど、第一言語環境でほかの言語を身につけるためには、かなり強い何らかの力が必要だと思う。

さらに言えば、バイリンガルになるためには、まずは第一言語をしっかりと身につけて、その後に、言語の生活環境を変えた上で、そこでさらに第二言語を身につける。それが最もいい方法なのかもしれない。


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