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ボルゾイがかわいかったという絵日記

塾への行きしな、ガードレールのある道を歩いていると、前方からボルゾイを2頭連れたミドルエイジが歩いてきた。

ボルゾイはすらっと長い脚と小さな頭、そしてしなやかな毛並みが特徴の超大型犬である。
その美しい姿からは想像できないがガチのサイトハウンド(狩猟犬)であり、かつてはロシアンウルフハウンドという物騒なお名前で呼ばれていた。ちなみにボルゾイはロシア語で「俊敏」という意味らしい。性能がそのまま名前になるとかカッコよすぎる。

この時はじめて気づいたが、ボルゾイは夜道で見るとちょっとだけ怖い。
なぜ怖いのか。まず単純にめちゃくちゃデカい。なんせ頭の位置が僕の腰くらいあるのだから、脳が犬として処理できていない。「なんかものすごくデカい4足の生き物」として認識してしまう。
また、街灯の光を背負っているので、逆光であのかわいい顔がよく見えない。顔の半分近くまで開く大きな口の影が見えるだけである。

そんなことを考え勝手に緊張していたら、おじさんが暗闇でも分かるくらいの優しい笑みを浮かべて端に寄ってくれた。するとボルゾイズもその細い体をピトッと端に寄せて道を開けてくれた。
なんて、なんてかわいいんだボルゾイ。

おじさんにスミマセンを、ボルゾイ達にアリガトウを伝え、無事に塾に辿り着くことができた。また会えたら良いなぁ。

本当にかわいかった。

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