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おみくじのルーツを探しに:エピソード7

こんにちは、吉むすびです。
前回までの元三大師のお話はいかがでしたか?今回はその元三大師を少し離れ、別の時代へと「おみくじの旅」に出かけます。

「おみくじの始まりや元三大師様のことはもう理解したよ。これから僕たちが知っているおみくじに近づいていくんだね。」と、良介はすっかり分かった気分で言いました。しかし、ミクは笑顔で首を振ります。「まだまだ話は続くの。元三大師様の時代は平安時代よ。その後、鎌倉時代に入って、さらにおみくじの歴史が深まるの。」と興奮気味に続けました。「そして、あなたたちがよく知っている歴史上の人物に会えるのよ!」

「誰?」「鎌倉時代で有名な人物って誰?」
良介と海が顔を見合わせると、良介が「将軍の源頼朝かな、僕と同じ名前だし」と言い当てました。「正解!」とミクが笑顔で答えます。「じゃあ、源頼朝に会いに鎌倉時代へ出発しましょう。『吉むすび』を出して、みんなで念じて!」
「オン・アロリキャ・ソワカ…」

鎌倉時代での源頼朝との出会い

三人が到着したのは、鎌倉時代初期の鎌倉。街は整然としており、すぐに頼朝が住む大蔵御所へと足を運びました。「ここが頼朝の住む場所か…」と感動しつつも、海は疑問を口にします。「でも、将軍がおみくじを引くなんて、本当にあるの?」良介も同じく不思議に思いながら大きな声で「頼朝さん、いますか?」と、友人の家を訪れるような感覚で声をかけました。

すると突然、家来が現れ「無礼者!将軍様をそんな風に呼びつけるとは何事か!」と一喝。「ごめんなさい、僕は源良介です。おみくじと将軍様が関係していると聞き、それを知りたくて参りました」と、良介が咄嗟に答えました。家来は驚きつつも「源氏の者か…鎌倉殿と名乗る以上、無碍には扱えぬ。少々お待ちください」と返します。

やがて、頼朝から面会の許可が下り、三人はついに将軍との対面を果たしました。「そなたが源良介か?」と頼朝が威厳のある声で尋ねると、良介は緊張しながら「はい、そうです。将軍様がおみくじを引かれると聞き、ぜひお話を伺いたくて来ました」と答えました。

頼朝は静かにうなずき、「そうだ、おみくじは私にとって重要なものだ。国を治める大任を背負う身として、神意を確認するために幾度となくおみくじを引いている。この鎌倉の町を作る際も、おみくじで移転先を決めたのだ」と語ります。

「それに、そなたの言う元三大師様のこと、私もよく知っている。彼はおみくじを作り上げた人物として尊敬しているのだ。そなたがそのことを知っているとは、嬉しい限りだ。」頼朝はそう言い残し、去っていきました。

「頼朝将軍もおみくじを引いていたなんて驚きだね。でも、今と引く理由が全然違うね。将軍のような重要人物にとっては、神意を問うことが何よりも大事だったんだね。」と良介が言うと、海は「それに、良介の名字が役に立つなんてね!」と笑いました。


現代の視点:テレビ番組との関連
何年か前、NHKの大河ドラマで『鎌倉殿の十三人』でも、源頼朝が登場しましたよね。頼朝が実際に元三大師を崇拝していたかは不明ですが、数々の寺社を建立した彼のことですから、その可能性は十分に考えられます。

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