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おみくじのルーツを探しに:エピソード13

こんにちは、吉むすびです。

良介と海はおみくじのルーツを探る旅から現代に戻ってきました。そして新学期が始まりました。

そういえば、仲の悪かった芳雄と安男はどうなったでしょうか?

九 おみくじの効果

「良介の部屋に朝日が差していた。

「もう起きなさい。お雑煮ができたわよ」良介のお母さんは良介を起こした。

「あれっ。どうしたんだろう。ミクは?海は?」良介は見まわした。

「何寝ぼけているの!早くお雑煮を食べて」お母さんは少し呆れて言った。

「そうかあれは夢だったのか。でもすごくおみくじの事が前よりも大切なものに思えてきた。」

 そして昨日、お寺で引いてきて、机の上に置いていたおみくじを見ると、不思議なことに新しい2022年の虎の絵の「吉むすび」が三つ置いてあった。

「それは私からのプレゼントよ」とミクの声がどこからか聞こえてきた。「一つは良介にあと二つは同級生の安男君と芳雄君のね、二人にその「吉むすび」をあげて!あの二人もおみくじを引いて持ち帰っているはずだから」

冬休みが終わり、新学期が始まった。

良介は登校中、海と出会いあのミクとの出来事が夢だったのか、本当だったのか話したが、海も同様の夢を見たと話し、更にミクからもらった新しい吉むすびを見せ、安男と芳雄に渡した。

しかし安男の芳雄に対する嫉妬の気持ちは前のままであった。相変わらず芳雄を無視し今度はどうやって意地悪をするかなど考えていた。

そんな時良介からおみくじを保管する吉むすびをもらったのである。「ふーん、こんなものがあるんだ」安男はその可愛い虎の絵が気に入った。

この二人は正月にたまたま見たテレビでおみくじは持ち帰り読み返すのが良いと聞いていて、ちょうど持ち帰り、二人とも家におみくじを保管していた。安男はやはり家族で初詣に行ったが、おみくじをワクワクしながらひいた。

するとそれは凶であった。「えっー、なんだよ。凶か」安男はそのおみくじを皆がしているように結ぼうとした。

「でも、おみくじは持ち帰ったほうがいいとテレビで言ってたな。このおみくじは凶だけど、このおみくじを結んだら運勢が良くなるのかな?まあ一度持ち帰ったらどうなるか持ち帰ってみよう」

題字、絵:瀬良田尚美
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次回でこの物語は最終回になります。どうぞよろしくお願いいたします。
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