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綾門優季『圧倒的に正しくない』
◎逆鱗の四月 私は野田秀樹の意見書を読み、声を大にして叫ばねばならぬと感じた。
演劇よ、死ね。家に籠ろう。私の妻と妻のお腹にいる子どものために。観客ともども家にとどまり、感染拡大の可能性を少しでもよいから減らしてくれ。
(川崎昌平『コロナ禍日記2020』10ページより引用、春秋社、2020年)
私が吉祥寺シアターの制作部とまだ慣れないZoomというアプリでの打ち合わせで、昨年度に企画していた
福井裕孝「からっぽの劇場祭について」
5月上旬、キュレーターの綾門さんから今回の企画について初めて連絡をいただいた。劇場の中のモノが移動したり増殖したりするイメージで、劇場空間全体が日々変容し続けるようなことを何か考えられませんかというような内容だった。当時吉祥寺シアターにはまだ行ったことがなく全然馴染みのない場所だったので、ネットで調べて劇場の内観写真をいくつか見た。これまでなんとなく吉祥寺シアターだと認識していたのは世田谷パブリ
もっとみる山下恵実「劇場祭について」
「ここ」と「そこ」の接続を生むことについて
2020年5月上旬に、『吉祥寺からっぽの劇場祭』への参加が決まった。
緊急事態宣言が発令されたのが2020年4月7日、解除されたのが5月25日(※東京都の場合)、つまり新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の真っ最中にこの劇場祭への参加を決めたことになる。
この時点ではまだ劇場祭期間の7月23日~8月9日までに、観客を劇場に呼べるのか否か、そもそ
額田大志「未来の観客を待ち続ける」
劇場の機能
劇場は、人が集まる場所であると同時に、「人を待つ場所」でもあると思う。
図書館に行けば本を読むことができ、美術館に行けば展示が見れるように、劇場に行けば上演を体感できる。この機能は、私たちが将来、本を読みたい、展示を見たい、上演を体感したいと思ったときに、真っ先に行くことができる場所ということだ。
つまり劇場は、今、舞台を見たい観客を招きいれるだけでなく、「遠い未来に訪れるかもしれな
「吉祥寺からっぽの劇場祭」閉幕のお知らせ
8/10 クロージングパーティーを以て、「吉祥寺からっぽの劇場祭」の全プログラムを終了いたしました。
19日間の長い会期に渡り、ご参加・ご協力いただいた皆様、また、劇場で・オンラインで、当プログラムをご覧いただいた皆様、本当にありがとうございました。
今後こちらのnoteでは、動画を中心に各プログラムのアーカイブを公開してまいります。また、劇場祭としても、達成できた点・省みなければならない点の双
額田大志 企画 コンサート【Play from someone(nice sound!)】パンフレット
『Play from someone (nice sound!)』にお越しいただき、あるいはご視聴いただき、誠にありがとうございます。
本日は「吉祥寺からっぽの劇場祭」に、様々な役割で参加している人々が、それぞれのバックグラウンドを活かして演奏します。個人が持つ技術や経験から生み出された「音」が、音楽になる(あるいはなりきらない)瞬間をお楽しみください。
額田大志
※コンサートで演奏された
記録映像レビュー⑧-2013年 葛河思潮社『冒した者』
葛河思潮社 第三回公演
『冒した者』
2013年9月~10月 吉祥寺シアター
[作]三好十郎
[演出]長塚圭史
[出演]
田中哲司、松田龍平、松雪泰子、長塚圭史、江口のりこ、尾上寛之、桑原裕子、木下あかり、中村まこと、吉見一豊
[美術]
二村周作
[照明]
齋藤茂男
[音響]
加藤 温
[人物デザイン監修]
柘植伊佐夫
[ヘアメイク]
河村陽子
[演出助手]
山田美紀
[舞台監督]
福澤諭志
からっぽの劇場祭・今後について(0811追記)
福井裕孝企画【シアター・マテリアル/黒い箱を預ける[山]】プログラム取り下げ にあたり、以降の動きについて関係者で協議してまいりました。
そのうえで福井氏から以下のご提案をいただき、アーティスト、キュレーター、運営を交え劇場祭の在り方について改めて振り返り、検討する機会を設けることとなりました。最終的なご報告については会期後になりますが、こちらのnoteで公開させていただきます。残り短い会期ですが
クロージング・パーティ
観客の皆様と作り手とを繋ぐ機会として、「吉祥寺からっぽの劇場祭」の『クロージング・パーティ』をオンライン上で開催いたします。
バーチャルビデオチャット空間のSpatialChatを利用し、参加者の方はご自宅など、ご都合の良い場所からご参加いただけます。
『クロージング・パーティ』には「吉祥寺からっぽの劇場祭」チーフ・キュレーターの綾門優季をはじめ、当劇場祭への参加アーティストや関係者が参加いたし
記録映像レビュー⑦-2012年 文学座『エゲリア』
文学座
『エゲリア』
2012年9月 吉祥寺シアター
[作]
瀬戸口 郁
[演出]
西川信廣
[出演]
吉野実紗、増岡裕子、伊藤安那、大滝 寛、鈴木弘秋、大場泰正、粟野史浩、佐川和正、柳橋朋典、南 拓哉、駒井健介、後田真欧
[演奏]
後藤浩明
[美術]
二村周作
[照明]
塚本 悟
[音響効果]
中嶋直勝
[衣裳]
中村洋一
[アクション]
渥美 博
[舞台監督]
黒木 仁
[演出補]
記録映像レビュー⑥-2010年 笠井叡と黒田育世+BATIK『カルミナ・ブラーナ』
Generis第2回 新作公演
笠井叡と黒田育世+BATIK『カルミナ・ブラーナ』
2010年9月 吉祥寺シアター
[構成・演出・振付]
笠井叡
[出演]
BATIK(黒田育世、伊佐千明、植木美奈子、大江麻美子、梶本はるか、田中美沙子、寺西理恵、中津留絢香、西田弥生、矢嶋久美子)、笠井叡
照明]
関根有紀子(ぐれこはうす)
[音響]
角田寛生
[衣装]
荻野緑
[舞台監督]
定方まこと
[宣伝
「シュレディンガーの奈落暮らし」
吉祥寺のからっぽの劇場祭のプログラムのひとつである「奈落暮らし」ですが、以下の理由で、速やかに破綻しました。
・チーフ・キュレーターの仕事の都合上、やむを得ず奈落から出る必要のある日がある(コロナ禍ということもあり、リモートでチーフ・キュレーターをやれないかと考えていたのですが、結論として全然無理でした)
・額田大志構成・演出『Play from someone(nice sound!)』
吉祥寺シアター開館15周年記念【記録映像レビュー】
2020年5月に開館15周年を迎えた吉祥寺シアター。その振り返りとして、当劇場祭のチーフ・キュレーターを務め、劇作家・演出家で批評家としても活動する綾門優季氏が、これまでに吉祥寺シアターにて上演されてきた作品の映像を劇場の奈落にて鑑賞し、各作品のレビューを執筆する。
①-2005年 ミクニヤナイハラプロジェクト『3年2組』
②-2006年 シベリア少女鉄道『残酷な神が支配する』
③-2008年