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【恐怖】田舎の中のガンプラ戦争


 2022年、我が地域は炎に包まれていた。
というのもセブンイレブンにてガンプラが発売されたからだ。
前回のキャンペーンでは適度に置いてあったはずなのだが近年では転売ッパリ(転売野郎)が我が物顔で闊歩しており、我が地域では過激派転売ッパリが徒党を組んでいるため、暴力はもちろんのことだが殺しも厭わない。
何故こんな報告をするのかというと我が地域地域は治安がそれだけ終わっているということである。

 学こそないが地元最高!と何故か帰属意識の高い連中が跋扈しており、そういった者たちが十分すぎる金を得るには非合法なことをするしかないのだ。そのため男は893や半グレ、女は売春、パパ活という手段で生きており、両者ともここ最近は転売も兼ね始めていた。
筆者は幸いなことにスマホの予測変換ですぐ名前が出る大学に進学している。といっても実際は大した大学ではないのだが受かればすぐ田舎特有のおばさんネットワークにて噂されるぐらい大学進学者が少ないのだが卒業すれば江戸時代から続く我が組(名は伏す)の跡取りの頭(カシラ)しか進路がないので実質前述の彼らと筆者には非合法な存在になる時間の差ぐらいしかない。
ここまで話せば我が地元がいかに野蛮で恐ろしい地か分かって貰えただろう。

ある帰り道、久々に現在放送中のガンダムに対してガンプラをわざわざ予約するぐらいにはのめり込んだ筆者はガンダムコラボを耳にしたので何軒か回った。
当時は考えが甘く、「こんなふざけた田舎な上にアニメの内容を理解してハマる知能のない地元の豚野郎共が買うわけない」という至極甘くて軟弱な気持ちでセブンイレブンに足を運んだ。
しかし筆者を待ち受けたのはセブンイレブンのようながらくたの山であった。
幸い店員が一人、虫の息ながらも生き残っていたので状況を訪ねてみると前述の過激派転売ッパリに襲撃されたそうだ。
「奴等、バズーカまで持ってきやがった…」
両足が千切れ、目にガラスが刺さっている店員は絶え絶えながらも筆者の応答に答えてくれた。
ここのセブンはかつて、他のオタクアニメコラボにて精神病疾患者に襲撃されて以降、それなりの警備網を張っていたらしいがそれでも近年拡大していく転売ヤーこと転売ッパリには敵わなかったようだ。

「今までのシュリンクフレーションが祟ったな、本部の奴等全員くたばりやがれ」
先程の店員は辛そうに嘆くと筆者の腕の中にて苦しみながら息を引き取った。
ぱっくりと空いた彼の瞼をどうにか閉じ、酒とガンダムグッズを瓦礫から探そうとするとスクラップを拾っている露出度の高い売女と全身えげつない入れ墨を入れているスキンヘッドのおっさんがいた。
おっさんは筆者の存在に気づくと話しかけてきた。
「あんたも"ガンダム"か?」
そうだと答えると彼は笑いながら話を続ける。
「運がよかったなあんたは、なんせここで転売野郎と半グレが抗争やってたからよ」
「本当ですか?」
「おうよ。奴等、転売野郎が来ることを予想してずっと張り込んでたんだ。そんでホイホイやってきた奴等を一網打尽してガンプラをパクったわけよ」
悔しそうに舌打ちするおっさんの本職は893でガノタらしい。筆者も遺憾の意を交えてガンダムトークをすると彼も乗ってくれてZガンダムが一番好きなことから沈めた女の数と再起不能にした奴と殺した奴の数自慢まであれこれ話してくれた。
一方、売女はがらくた漁りに必死でこちらにも全く目もくれない。おっさん曰く、彼女はパパ活まがいの美人局をやっているがシャブのやりすぎで頭がおかしくなっているので無視していいと言われたのでこちらも見ないことにした。

ちなみに我が地域では自販機で合ドラからヘロインまで売っている上に警察も機能していない。こうして我が地元でドラッグ全般実質合法なので堂々とした専門店もあるが我が父には「頭(カシラ)がヤクなんてやるもんじゃない」と口酸っぱく言われているので筆者はやっていないと言うよりやれない。例え実の子でも殺されかねないからだ。
それに実際、筆者には愚妹がいるのだがコカインのやりすぎで小学生にして立派なバイヤー兼薬欲しさに体を売る糞ビッチになっている上に常に会話は破綻しており、父にも「あいつが完全な廃人になったら中東辺りに売り飛ばすわ(笑)」とほぼ見捨てられているのだ。

話がずれすぎたがおっさんとしばらく会話しているといきなり上着を脱ぎ始めた。
筆者が困惑していると彼は背中を向けた。
「おりゃあガンダムも好きだがジムが一番好きなんだ。近くの彫り師にやらせたけどどうよ?」
彼は嬉しそうに背中にでかでかとある入れ墨を見せてきたがそれはどう見てもジムではなくイデオンだった。
彼はイデオンを知らないのだろうか、そう指摘したくはなったが相手が相手だ。
適当に誉めておくと彼は気をよくしたのか次にズボンを軽く下ろし、尻をこちらに突きだした。
そんな気は毛頭ないので更に困惑したが答えなければ殺されると感じた筆者はどうにか勃起させようと我が愚息を触ろうとするとおっさんは笑いながら否定した。
「バカ野郎が(笑)そうじゃなくて墨を見ろってんだ。まあガンダムも好きっちゃ好きだから背中のと一緒に唯一空いてるケツにやらせたんだ。イカしてるだろ」
そう笑いながら尻の入れ墨を見せてくるがまたしてもそれはガンダムではなくバルディオスだった。
色合いが同じガンガルやゴーショーグンのドスハードなら分かるがバルディオスをガンダムだと思うなよ。
彫り師が暗い展開のロボットアニメオタクだということは理解したが騙される彼も彼だ。バレたら生きたまま脳みそをいじられるような拷問など生ぬるいぐらいのことをしている地元の奴等の頭のおかしさとまたしても恐怖で指摘できない筆者は失禁した。

ズボンも変えずにそそくさと次のセブンに向かい、厳重なボディチェックを受けた筆者は転売ッパリの亡骸を踏みながらコーナーに向かったがまたしてもない。しかしスレッタとミオリネとエランのアクスタがまだあったのでオタクらしくデュフフとほざきながら転売豚野郎の亡骸から拝借した汚い金を正式に購入することによって浄化してやった。

やっぱりスレミオは尊いですなぁwwwwwwwデュフフwwww


返り血拭くのが大変だった


後日談
https://note.com/kichi_gay/n/ncb789169c572

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凱
高いよ