コロナ時間にeBayでよみがえる音楽その8:セルジオ・メンデス&ブラジル’66 の『SO MANY STARS』

この曲が入っているアルバム『ルック・アラウンド』のCDをワシントン州のキャサリンに買ってもらった。CDを収集していた当時、ファイルケースに収納していて、ケースの裏側にある中敷きを処分していた。それナシで買ってくれた彼女へ確認までにメッセージを送った。返事には「学生時代に聴いていた音楽なので、届くのを楽しみに待っている。」とあり、翌日小包を発送。

小包が無事に届いた日に確認のメッセージをした。その晩に彼女から返信があり、その内容には、懐かしく聴いた曲と共に私が同封した手書きのカードを読んで、そのCDケースを胸に抱きしめて泣いたとあった。

新しく購入したばかりのコンピューターの操作に不慣れな彼女は73歳の末期がん患者だと知った。メッセージのやりとりをするうち、彼女には私と同い年の娘がいることも教えてくれた。現在は絶縁状態になっていて、その代わりに神様が私と巡り合わせてくれたという。


そのやりとりの最後、送りたいものがあると書かれていた。そのとき彼女は部屋の片付けをしている最中で、義理のお母さんから譲り受けたネックレスをみつけたらワタシに送るとあった。


購入した商品に関する以外のお客さんとのやりとりは基本、禁じられている。特に物を買ってくれたお客さんが、無料で物を送ってきてくれるなど、まずあり得ないだろう。でもこの人には身辺を整理をする必要もあるのだろうと考慮。なので、逆に急がず片付けに時間をかけ楽しんでもらいたいと伝え、願わくばその間に忘れてくれるだろうと思っていた。

そして、そんな大切なネックレスは受け取ることが出来ないので、気持ちだけ受け取らせて欲しいと感謝を伝えた。その後、二度メッセージが彼女から届き、まだ小包を送れないでいることと、彼女が探しているCDをワタシの店で販売しているかどうかの質問があった。その流れから「ようやく今日郵便局から送った」という知らせが再びきた。お礼の返事はしたものの、この時点で既に2ヶ月が経ち、本当に送ってくれたのかは半信半疑。

11月下旬になり、近所の人が直接届けてくれた郵便物があった。一体この小包は何往復していたのだろう。住所の番地が微妙に間違っていたからだ。この9月の初めにキャサリンが送ってくれたのはこの箱だった。タイミングよく「感謝」をよりいっそうに気付かせられる粋なはからい。だがサンクスギビングデーの前日という偶然に不思議を感じた。その中には彼女がメキシコへ皆既月食を観に訪れた際、記念に購入したという大胆なデザインの黒サンゴのネックレスが入っていた。

その色とカタチに触発され、お礼に黒地に民族衣装を着た女子がジャケットに描かれ、ワタシのショップで唯一1枚残っていたセルメンのCDを一足先にクリスマスプレゼントに送った。「見返りを期待せずひとに与える」という私が想う『基本のモノの在り方』が、このヒトの好意によってココでも成立した瞬間。


それがよりにもよって「魔法が起こるホリデーシーズン」の到来に先駆け、
商売しているeBay上で起こったのが、これミラクルの極み。


どうかキャサリンが音楽で癒され、
平和な年末年始をが過ごせますように。





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キバちゃん
40代後半から人生再スタートしました。日常生活のアウトプットを、ポエトリーやDJという方法で表現しています。残された時間、後悔ないよう、トライ&エラーしながら多動中です。応援の方よろしくお願いいたします。