はじめに
【地方企業のためのPR・広報戦略】課題解決と企業出版 その1
自分や自分の会社のことを本にしようと思ったことはありませんか?
自分の会社の本が書店に並んだ状態を想像したことはありませんか?
地方の企業やNPO法人など団体で活動している方のために、その活動のPRやイメージの向上などそれぞれが持っている課題の解決方法の一つとして、本を出すこと、つまり「出版」という方法があることをご存じでしょうか。
日本の出版業界は東京を中心に動いています。
国内には4000社近い出版社があります。その約76%の2000社が首都圏にあり、あと大阪、京都などと続いています。
本の物流を支えている取次店も、その物流の拠点も首都圏です。
例えば、岡山の出版社が本を作って、岡山の書店に配本する場合、いったん東京の取次店に送り、取次店の物流センターから各店に送られるという仕組みです。
本を動かすための時間もコストかかり、それだけでも地方の出版社にハンディがあることをわかっていただけるでしょう。
その結果、「地方」には出版社が数えるほどしかないのが現状です。
しかも、地方出版社の多くが、歴史や自然、民俗、そして文芸などを中心にしているところが多く、例えばビジネスにスポットを当てた出版物を積極的に刊行しているところは、あまりありません。
「地方」に拠点を置く企業にとって、「出版」はとても遠い存在であり、「出版」を、企業のイメージアップや販売促進、リクルートに活用しようという考えは、なかなか思いつくものではないでしょう。
東京では、マーケティングやブランディングなど、さまざまな課題の解決のために用いられている「出版」という手法ですが、地方の企業が取り組むためにはどうすればいいのでしょう。またどんなことに注意が必要なのでしょう。
その効果的な方法、考え方などを、地方の企業の実例を紹介しながら、一緒に考えてみましょう。