中国武術の派閥争いについて感じること

日本に中国武術が伝わって半世紀以上が過ぎましたが、果たして中国武術は日本における健全に発展したのだろうか、と以前から疑問に思っています。

中国武術の流派は細かく数えると数百に分かれると言われていますが、それらの流派間、そして流派内部でいろいろな軋轢があると聞いています。

例えば私が以前学んだことのある八極拳の場合、孟村系、武壇系、東北系、馬氏系と複数の系統に分かれていますが、

・どこの系統がホンモノでどこがニセモノか?
・どこが強くて、どこが弱いか?
・どこが宗家で、どこが分家か?

などといったことを陰日向にディスり合っています。

しかし、こんなことに一体何の意味があるのでしょうか?

本来、宗家の地位を巡る不毛な争いは中国人同士の問題であり、日本人には無関係なことです。
それにも関わらず、中国での対立構造をそのまま日本には持ち込んで、日本人同士の諍いを引き起こすことになんの意味があるのでしょうか?
そのような争いを扇動する者は、いくら技術的に優れていても、八極拳の発展にとって害悪でしかありません。

そうした煽動者を「先生」と崇め奉り、「先生」から「秘伝」を教えてもらうために見ず知らずの他派の誹謗中傷する、そうした行為が健全であるはずがありません。

ただ幸い?なことに、煽動者が率いるグループも内輪揉めと高齢化で順調に衰退しており、教室が次々に閉鎖されています。遠からずグループそのものも消滅するでしょう。

そうなればもう少し風通しが良くなるのではないかと、個人的には期待しています。

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