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陳氏太極拳図説巻首(7)八卦次序論など

八卦次序論

乾より(始まり)、兌離震(へ進み)、そして巽坎艮坤(に至るのは)順である。今の伏羲の卦は巽を震の後ろに並べずに、巽を乾の左に並べ、だんだんと坤に至る。これは巽坎艮坤は数が逆なのである。そのため「易は逆数である」と言う。
「八卦の既に成ったものを往という」とは、卦の既に成ったものについて言っているのである。一(乾)から二(兌)三(離)四(震)五(巽)六(坎)七(艮)八(坤)(へと進むのは)、数が大きくなる順番によって前後に並べたものである。そのため「往を数えるのは順である」という。
「八卦のまだ成らないものを来という」とは、卦が生まれる様子について言っているのである。一陽◯の上に一画加えると太陽◯◯になり、さらに一画加えると純陽◯◯◯となり、それが乾☰になることが必ず分かる。八卦はいずれもこのように、下から上に画が加えられていくのであり、これを逆というのである。そのため「来を知るのは逆である」という。

一年卦気論

子(一月)から丑(二月)寅(三月)卯(四月)辰(五月)巳(六月)午(七月)(になるのは)順である。今の伏羲の卦が乾を午位に置き、逆行して子に至るのは、乾兌離震の数が逆だからであり、伏羲の八卦の方位の自然の妙である。横の図(伏羲先天八卦円図)をもって論ずれば、乾一兌二離三震四巽五坎六艮七坤八と並んでいるのは、人為的になしたものではなく、いずれも自ずからそのようなのである。これを妙と言うべきである。そしてまたこれを顛じ、これを倒し、これを錯し、これを綜してその方位を定めたならば、人為的にそうしたものではないかと疑わしいものの、しかし自ずからそのようなのである。いま自然の妙の図を後に描く。
(来知徳注)

乾坤所居論

乾◯◯◯は上君に位する。左には二つの陽が巽◯◯●の上にある。一つの陽が坎●◯●の中にある。右に行けば二つの陽が兌●◯◯の下にある。二つの陽が離◯●◯の上下にある。あたかも三公九卿百官が侍立するのようである。
坤は下后である。左には二つの陰が震●●◯の上にある。一つの陰が離◯●◯の中にある。右には二つの陰が艮◯●●の下にある。二つの陰が坎●◯●の上下にある。あたかも三妃九嬪百媵が侍立するようである。

男女相配論

乾が坤と対になっているのは、父が母に配されているのである。
震が巽と対になっているのは、長男が長女に配されているのである。
坎が離と対になっているのは、次男が次女に配されているのである。
艮が兌と対になっているのは、三男が三女に配されているのである。

乾坤橐籥論

乾◯◯◯が下の一画を坤●●●と交換すれば震◯◯●になり、坤が下の一画を乾と交換すれば巽●●◯になる。これは長男と長女が橐籥(ふいご)の気を互いに交換するのである。そのため彼らは互いに迫るのである。乾の中の一画を坤と交換すれば坎◯●◯になり、坤の中の一画を乾と交換すれば離●◯●になる。これは次男と次女がふいごの気を互いに交換するのである。そのため彼らは互いに厭わないのである。乾の下の二(原文は一)画を坤と交換すれば艮◯●●になり、坤の下の二(原文は一)画と交換すれば兌●◯◯になる。これは三男と三女がふいごの気を互いに交換するのである。そのため彼らは互いに気を通じるのである。
(来知徳注)

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