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REALITYで作った物語セリフ>侍異世界迷走記3

〘ふふ、そうですか…あの昨日一緒にいらした方は?〙

ん?よ…主殿の事でござるか。会っていないでござるが、まだ寝てるのでは

〘主殿?〙

そうでござる。拙者は主殿と同郷でござるよ。
主殿はこの大陸の生態調査に来ているそうで、仲間とはぐれて絡まれてる時に拙者と出会ったでござる
それで拙者は従者兼護衛として雇われる事になったでござる

〘そうなんですか…お侍様はこの国に用があって来たのですか?〙

特に用はないでござる。拙者は修行中の身でござるから、ただ宛なく旅をしているだけでござる

〘そうなんですか。あんなに強いのに…まだ修行の旅を続けるんですか…〙

拙者は強くないでござる…拙者よりも強い者など沢山いる…まだまだでござる…拙者はもっと強くなるでござる…

〘そうですか。応援しますね…あの…お侍様は雇われたんですよね…すぐに旅立つんですか〙

主殿は生態調査をしながら仲間を待つ為しばらく滞在すると言っていたでござる

〘そうですか…良かった…〙

ん?良かった?

〘あっ、いえ…まだお礼が返せていないので、これで
返せるから良かったと…〙

あぁ…そうでござるか…

〘あの…お侍様。お話しして喉が乾きましたよね…こちらへどうぞ〙

ん?いや、大丈夫でござる。気にしなくていいでござるよ

〘いえ、ぜひ飲んでいただきたいので来てください〙

ん?承知したでござる…

〘こっちです…〙

ん?なぜ扉に鍵を?お茶を飲むだけではないのでござるか…

〘気になさらないでください…今お茶入れますから…はい…どうぞ〙

かたじけない…どうしたでござる?

〘お侍様に聞いてほしい事があるんです…誰にも聞かれたくない話なんです〙

誰にも聞かれたくない話…それを拙者に…

〘はい…お侍様に嘘はつきたくないのです。聞いたうえでお侍様がどうするかは自由です。できれば黙っていてほしいのですが…〙

承知した!誰にも言わないでござるよ

〘ありがとうございます…私は…この国の諜報員なんです。この宿屋も情報収集の為にやっているものです…〙

ん…そうでござるか…それをなぜ拙者に?

〘私は…あなたが…
お侍様は…あんなに強いのに…こんなに優しい…私はあなたみたいに無邪気に笑う人見たことないです…
私の生きてきた世界では、裏切り騙し合いが普通なんです…
私はお侍様に助けられなかったら、死んでいたはずです…お侍様のお陰で、今ここにいられるんです…
そんなあなたに…私は…嘘をつけません…〙

ありがとう…そんな風に言ってもらえて…拙者に話してくれて…
拙者…誰にも言わないでござるよ

〘ありがとうございます…お侍様はやっぱり優しいです…
それにお強いです…時空の歪みのモンスターを倒してしまうのですから…〙

ん…時空の歪み…

〘はい…私は上の命令であそこにいたんです
あの付近に時空の歪みが発生すると情報が入ったそうです…
ただ、時空の歪みの発生を予測するなんて、どこの国でも出来ない事ですので
信用に足りぬ情報ですが、一応確認の為に1番近くの私が向かう事になったんです〙

それで、本当に時空の歪みが起こったと…

〘はい。そうです。直に歪みを見た訳ではないですが、あの近くで時空の歪みを感知しました…
それに、街の付近であのような大型のモンスターは今まで一度も現れた事が無いですから、歪みが原因だと思われます〙

そうでござるか…これは…約束は破らないでござるが、モンスターについて主殿に話していいでござるか?
主殿はそのへんに詳しいでござる

〘あの人に…ですか…生態調査の人ですね…モンスターに詳しいんですね…時空の歪みも詳しそうですね〙

そうでござるな。だから話せば何か分かるかもしれないでござる

〘そうですか…会ってまだ間もないのに信頼してるんですね…〙

ん…信頼か…まあ、同郷でござるし、色々世話になっているでござるから…
それに会って間もないというのは、娘さんも同じでござろう

〘えっ…そうですね…私…お侍様と会ってまだそんなに経ってないですよね…あの人とそんなに変わらないですね…
はい…話を聞いてみましょう〙

うむ…大丈夫でござるか?何か元気がないでござる…

〘はい。大丈夫です…行きましょう…あなたは…本当に優しい…〙

ん?何か?

〘いえ…あの人起きてますかね〙

ん…どうでござろう…幼女だから、まだ寝てるでござろうか

〘ふふ…あの人…妖狐族ですよね。見た目は幼女でも私達より年上ですよね〙

ん…そうでござるが…詳しいでござるな…

〘私これでも諜報員ですから〙

そうでござるか…
主殿!起きてるでござるか?話があるでござる…

『ん…なんじゃ…話とは…まだ眠いんじゃが…後ではダメなのか…なんじゃ…娘も一緒か…入れ…』

お邪魔するでござる

〘失礼します…〙

『話とは何じゃ?儂の眠りを妨げるのじゃから、大切な話なのじゃろうな…まさか結婚するのか?』

結婚!違うでござる!

〘結婚…まだ…早いです…〙

ん?何か?

〘いえ、なんでもないです。それより話を〙

そうでござるな…

『うむ…そうか…普段現れたことのないモンスター…やはり時空の歪みの影響か…娘…しかし…それを何故話そうと思った?』

それは…娘さんと話しててモンスターの話になったでござるが、主殿にも話した方がいいと思ったでござる

『ん…そうか…腹を割って話そう…隠し事は無しじゃ
お主…娘から何か話をされたんじゃな…』

それは…

『うむ…聞かれたくない事なのじゃろ…よい…
どれ…儂も話をしようかのう…儂は…最強候補の一角の妖狐じゃ…ここには時空の歪みを感知してその確認しに来たのじゃ』

〘最強候補!あの妖狐様…まさか…本当なんですね…それを…なぜ私に…〙

『娘の秘密を聞くのじゃ儂の秘密も話さぬとな』

〘そんな…私の秘密なんて、妖狐様と釣り合わない…〙

『そんな事はない、それに心配しなくとも良いぞ
結界で覆っておるから誰にも聞かれぬ…
娘よ…この国の諜報員なのじゃろ?それを儂の従者に話したのじゃろ?
それだけで信頼に足りる…その秘密を話す事が、どれだけの覚悟が必要か…
儂に相談するとなるとその秘密も話す事になると分かっておったろうに…』

〘はい…さすがです…妖狐様…〙

『ふふ、そうじゃろ!儂は伊達に年を取っておるわけではないわ』

〘本当に妖狐様なんですね…まさか、最強候補の一角がこんなに可愛らしい方だったなんて…〙

『ふふ、そうじゃろ…ん…それは幼女と言いたいのか?』

〘いえ…そんな…〙

いや、幼女でござるよ。見た目完全に

『ん…儂は幼女などではないわ!』

〘はい。妖狐様は幼女ではありません。愛くるしいだけです〙

『ん…愛くるしい…もう、よいわ…それで話しはもう終わりか?』

〘いえ…むしろこれからが本題です。私は時空の歪みが発生するという情報が入ったので、その確認の為にあそこにいたんです〙

『ん…時空の歪みが発生する…それは…予測されていたという事か…』

〘そうです…〙

『本当なのか…時空の歪みの予測は、世界中の国々で研究されておるが、まだ何処も出来ておらぬはずじゃ…
それはどこからの情報なのか分からんのか』

〘そうですね…上の者なら分かるかもしれないですが…期待は薄いでしょう。私が確認しに行く事になったのも、念の為であって信用してなかったですから〙

『そうか…まあ、そうじゃろうな…うむ、その情報の元を調べる必要があるな』

〘はい。そうですね〙

なにか、大事になってきたでござるな…

『そうじゃな…お主にもちゃんと説明せねばな…これから行動を共ににするのじゃからな』

〘行動を共にする…〙

『うむ…いちいち反応するでない…変な意味じゃないから安心せい…
それで、時空の歪みなのじゃが…
誰かが何か目的があって発生させているというものなのじゃが…都市伝説みたいなものじゃな…』

誰かが…発生させている…
なぜに…娘さんも危なかったでござる…危険でござるよ!

〘お侍様…私の事を…〙

『いちいち…もう…よい…
それでじゃな…人為的なものだとしたら何か痕跡があるばずなのじゃが、何も見つからぬ…だから、ただの噂とされておる』

そうでござるか…そんな危険な事誰もやらないでござるな

『そうでもないぞ…儂は怪しいと思っている
その情報…今まで歪みが発生した国にもあったかもしれぬ
ただ、信用されずに放置されていただけかもしれぬぞ』

〘それは、ありえますね〙

『犯人と情報を流した者の関係も気になる…
犯人が起こしている時空の歪みをとめてほしくて情報を流しているのかもしれんし、
仮に同一人物だとしたら、やむを得ない事情で時空の歪みを発生させて、その被害を抑える為に情報を流しているのかもしれん…
今のところ情報が少なすぎてどれとも言えぬ…』

〘そうですね…私の方でも調べてみます〙

『娘よ…大丈夫なのか…儂らに協力しても…』

〘協力というよりもこちらもそれを調べるに値するものとして正式に動きます。もちろん妖狐様の事は伝えないです。
もっとも妖狐様なら国も全面的に協力してくれると思いますが、余計なものまで付いてくると面倒ですから〙

『うむ…それは助かるのう…
やはりどこの国も一枚岩とはいかぬか…必ず足を引っ張る者がおるようじゃな…』

うむ…拙者には難しい話でござる…

『そうか…まあ…お主は儂についてくればよい』

うむ…それなら簡単でござる。承知したでござる

〘私も…一緒にいたいのに…〙

ん?なにか?

〘いえ…私は…私で調べますので何か分かったらお話します〙

『お主等は…まったく…ではよろしく頼むぞ…娘は行ったか…』

行ったでござるが…なんでござる?

『大事な話しじゃ…お主元の世界に帰りたいと言ったな…時空の歪みが人為的なものなら、帰れるかもしれぬぞ』

それは、本当でござるか!

『その犯人を捕まえればな…』

そうでござるか…でもなぜ今話すでござる

『娘がいたじゃろ…信用はしておるが、お主が迷い人というのは言わない方が良い…
幸い今回の歪みはモンスターだけと思っているようだしのう』

それは…娘さんが危険になるからでござるか…

『そうじゃな…余計な厄介事は無い方が娘の為じゃろ』

そうでござるな…

『どれ儂らも行くかの』

ん?どこへ行くでござるか?

『情報収集じゃよ…と言っても、この国にいる和の国の諜報員に話を聞くくらいじゃな…
この国の事は娘に任した方がよいじゃろうしな』

和の国の諜報員?

『うむ…そうじゃ…なんじゃこの国に諜報員がおる事に驚いておるのか?
これくらい普通じゃぞ…どこの国でも他国に諜報員を忍ばせておる…』

そうでござるか…

『それより、お主の事をどうするかのう…』

ん?拙者が何でござるか?

『お主の事を話すかどうかじゃ…儂がお主と行動を共にしているのは、もう知れておるはずじゃが…
迷い人とは気づいておらんはず…』

ん?同じ国の仲間なのに言わない気でござるか?

『そうじゃな…お主の事は極力話さない方がよい…
何処で誰が聞いておるか分からぬし…誰が敵か味方も分からぬ…だから、お主もあまり話すなよ。ボロが出ると困る…
話すとなると帝に直接じゃな…』

承知したでござる…

『お主が儂を助けた騒ぎも知っておるじゃろうから…面白い奴を見つけたから従者にした
それくらいでよいじゃろ』

そんな簡単でいいでござるか?

『ああ、大丈夫じゃ…儂は帝から好きに動いて良いと言われておる…
儂は最強候補じゃからな…国の英雄…象徴みたいなものじゃ』

凄いでござるな…

『まあな…ただ国では皆の目があるから身動きがとれん…窮屈でな…』

大変そうでござる…

『話は終いじゃ…ゆくぞ…』

『ここがそうじゃ…』

ん…普通の家でござるな

『それはそうじゃろ、バレないように目立つ事はせん』

なるほど…

『儂じゃ。入るぞ』

[九様…どうぞこちらへ…]

九様?

『九様か…儂が神格化した姿が九の尾を持つ狐じゃから九様と呼ばれている』

神格化…九の尾を持つ狐に変化するでござるか…

『変化か…ちょっと違うな…どの姿も儂自身じゃから本物じゃ変化とは違うぞ』

どれも本物…ん…

『難しく考えるな…待たせてもなんじゃし、ゆくぞ』

そうでござるな

[こちらへどうぞ…九様…今回は何用で来られたのですか?
時空の歪みの調査はモンスターを退治して終わったのですよね?
それに、そちらは…九様を助けようとしていたお方ですね…
行動を共にしているようですが、ここに連れて来るという事はどういう事かお解りですよね…]

『分かっておる…此奴はこの儂を助けようとした。見どころもあるし気に入ったので儂の従者にしたのじゃ
結界を張って此奴の実力も確かめたし、儂の事も話してある』

[結界はその為でしたか…そうですか…分かりました。九様が認めたなら何も言いません
そもそも我々には九様の行動をとめる権限はありませんから好きになさって下さい]

『うむ…そういう事じゃから今後は此奴の事もよろしくな』

[分かりました…]

よろしくでござる…