米を㌔五千円で売りたい。買えない人たちのために
地元で米作りをしている活動に参加しています。
栃木県にある民間稲作研究所の循環型有機稲作の農法をベースにして、(少なくとも自分たちでは)農薬を一切使わずに稲作をしています。
※無農薬を謳って販売することは法律に違反するらしいので一応こう表現しておく
紆余曲折(法人のWEBサイトのブログみてね)あって、今年は3トン弱が収穫できそうです。
台風などの天候被害を受けることなく収穫期を迎えられることを願うばかりです。
さてこの米、当然販売するつもりです。
この法人の会員等、一定の条件下の人たちに向けた販売価格が、キロ500円(予定)だそうです。
※正式な発表は公式サイトでさせていただきます。
今後どうなるか分かりませんが、今年はとにかく初年ということもあり、作付け面積が少なく収穫量も限られるので、会員中心の販売となります。
(興味ある人は会員になってね)
同じような栽培方法で育てられた米の多くは、キロ800円で売られていることが多いです。
多分、キロ800円は十分妥当な値段だろうなと、実際に米を作ってみて実感しました。
おそらく800円でも、そこそこの規模でやって、なんとか生活できるくらいの収入にしかならないのではないでしょうか?
補助金もらえれば良いのかな?でも基本慣行農法でやってないともらいづらいんじゃないかな?
ウチは補助金の類いは全くもらえてないのでよく分かりません。
私たちは今はほぼボランティアで、儲けなんてありませんが、この地域で信頼を得て、いずれはこの見沼田圃一帯の耕作放棄地全部を受け入れて大規模にやってやる!くらいの気持ちで活動しているので、キロ500円です。
大規模(少なくとも5ヘクタール)でやれれば、500円でも一人二人が専業で(たしか)できる計算です。
単純にウチの方が安いよ!とは言えません。
メンバーの中に稲作を経験してみた人はいれど、プロとして稲作をやっていた人間が一人もいないので、その品質は食べてみないことには分かりませんので^^;
あと玄米の状態でキロ500円なので、単純な比較はできませんあしからず。
ここからはこの法人関係なく、個人的な考えなのですが、やってみたいことがあります。
スーパーで売っている米の値段って、大体キロ300円くらいです。
もちろん手間暇が違いますので、私たちの米と比べればその差額分、どこかで何かの皺寄せが行われての値段なのでしょうが。
このキロ300円でも、なかなか買うのが難しい人たちがいるわけですよ。
食品って日常と非日常(ハレとケ)の二つに分けられると思っていて、非日常的な、別に食べなくても大丈夫だけど嗜好的に食べれたら嬉しいというようなものはどれだけ高価格でもかまわないのですが、米のような毎日食べるものがそれでは困るんですね。
しかし、米を農薬等を使わずに育て、ちゃんと持続できるように採算を考えて値段を決めると、どうしてもキロ800円前後の価格になってしまう。
なのでどうしても、富裕層に向けた販売になってしまう。
たくさんの人がWEBを通して、安心・安全を謳って米を売っています。
しかしスーパーの米ですら継続して買うことが難しい人にとっては、それを見れば見るほど、そこに綺麗な言葉が綴ってあればあるほど、ああ、この人たちの世界には、私たちはいないのだろうな、と感じるだけなんです。
そんなこんなで、なんとかならねえかなーと考えちゃったわけです。
で、ようやく本題です。
贈答用の米一キロを5000円で売るというのはどうかな。
この商品が売れると、同じ量(つまり一キロ)のお米を然るべき地元の施設に寄付します、という条件をつけて。
つまり、お金に余裕のある人にお金をだしてもらう。
お金をだした人の元にはお米は届かない。
(自分でも欲しかったら会員になって買ってください!)
その人が大切にしている人たちにお米が届き、尚且つ、その米が買えない人たちにもお米が届く。
当然、このお米がどういう商品かはお米を受け取った人たちにもさりげなく分かるように設計。
だから贈ってくれた人の印象が良くならないわけがない。
これをね、例えば今年100キロを個人的に仕入れて、50セット作って試験的に販売してみたいのですよ。
果たして買う人がいるのかどうか、実験してみたいのです。
もしこれが上手いこといけば、例えば何割かをそういう類いの商品にして何割かをキロ200円で売る、という応用もできるかもしれない。
やってみたい、が、問題が一つある。
僕には、発信力が、まるで無い(w
なのでさいたま市を中心とした富裕層への発信力がある方を、ゆるーく募集してます。
誰か発信してくれる人がいたら、やってみる。
もう出口として、その適正価格では手に入れられない人たちも、安心安全な米を食べられている、という未来が作れれば良いので、ぶっちゃけ誰か赤の他人がこれを承諾無しでやってくれてもいいです(結果だけ教えてほしい)し、この穴だらけの仕組みのウィークポイントを丁寧に埋めて完成させてくれればもっと嬉しいっす。
最後に黒いこと言うけどさ、こんな米で育って立派に成人したなら、もう絶対ずっと買い続けてくれるんじゃね?
投資としてもオーケーじゃね?
米農家よ、未来を創ろうぜ。
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