なぜフィギュアスケートに涙してしまうのか?
私たちは、何故こんなにも
フィギュアスケートに
揺さぶられてしまうのか?
なぜ見知らぬ誰かのために
こんなにも祈るような思いを
抱いてしまうのでしょうか?
イマサラかもしれないのですが、
あえて書かずにはいられない。
トリノオリンピックシーズンに
髙橋大輔選手に惚れ込んで以来
踊れるスケーター推しとなり、
現在は宇野昌磨くんと
フィギュアスケート全体箱推しの
20年近いスケヲタが、
ややポエマー気味に綴ってみました😅
ご笑覧いただけると幸いです!
■テレビではわからなかった、命懸けのスピード
8年前、ソチオリンピック代表選考の
全日本選手権大会。
初めて生で観戦した時に驚いたのは、
とにかくそのスピード。
あの60×30mのリンクを選手たちが
どれだけの速度で駆け上がっているか。
複数カメラを切り替えて映すテレビの
画面越しでは、絶対にわからなかった。
トップスピードだと、30mを数秒ですからね。
ホントに「あっ」という間です。
文字通り命懸けで滑ってるということを、
肌身で思い知ったのでした。
■挑み続けることの価値
そして、ジャンプの中でも特に
唯一前向きに跳ぶトリプルアクセルは、
目印の壁に向かって突っ込んでいくため
激突の危険と常に隣り合わせ。
たった0.001秒の迷いで全てを失うかもしれない。
ましてや前人未到の四回転アクセルとなれば
どれほどのリスクと恐怖だったことか…
想像だにできません。
成功しようがしまいが、
その価値に変わりはなくて。
いままで築いてきたものが
損なわれることは決してない。
髙橋大輔選手が「オリンピックでは
失敗しても絶対4回転を跳ぶ」と決めて
リスクを冒しても挑んでいった結果が
日本男子初の銅メダルに結実したように。
先人たちが、周囲から何と言われようと
単なる勝利より自分が実現したい滑りを
追い求めてきたことが、現在の
スケートの空前の進歩と興隆を築いてきた。
その勇気と不屈の精神の連なりに、
いつも胸が熱くなります。
■選手の成長を見守れる悦び
不本意な演技になってしまった選手もいれば、
長年の努力を結実させて、ある日、
殻を破ってぐんと伸びてくる選手がいる。
次々と実力ある若手が現れる中、
ケガや病気や経済的理由で
世界の檜舞台に立てない選手もいれば、
奇跡のカムバックを果たす選手もいる。
毎年、テレビで放映される全日本選手権や
グランプリシリーズ等の試合を
定点観測するようになって、
そういう選手の成長や
山あり谷ありの旅路を見させてもらってると、
あのリンクに立ってくれてるだけで、
もう充分、それだけでもう
言うことなんてない、と思うんですよね。
■8分間にすべてを懸けて
ショートプログラム3分40秒±10秒、
フリースケーティング4分±10秒。
合計たった8分ほどの時間に、
オリンピックまでの4年、いや
凝縮された人生が一挙に解き放たれる。
その稀有さに、重みに、
毎回息を吞み、身が震えてしまう。
情熱、静謐、無心、激情、
失意、迷い、悔悟、寂寥、
再起、躍動、恍惚…
あらゆる感情や動きの発露、
ほとばしるような生命の燃焼。
何回転のジャンプを何本決めたとか、
どれくらい加点を取ったとか、
そんなことは最終的には
どうでもいいんです。
順位も点数も超越したところにある
その瞬間を選手と共有できるところに、
フィギュアスケートの至福が
あるのではないでしょうか。
ホントに、人生の最も凝縮された一瞬を
見せてもらってる僥倖だと思うんです。
観ているだけの人間を
こんなにまでも揺さぶり、
胸を熱くし、涙腺決壊させ、
シアワセにしてくれる選手たち。
その人生に、ひとり残らず
ひとしく幸いあれ、倖あれ、と
願わずにはいられないのです。
なお、今回のヘッダーも「みんなのフォトギャラリー」のフィギュアスケートイラストに登録します。よろしかったらお使いくださいませ😊💕
note内関連記事▼