本社を構える意義

富士通がコロナ収束後も、テレワークを継続する。2022年度までには、オフィス規模を半分とし、現状のテレワークを継続する。との記事が出ました。
富士通は取り扱い商品として、「バーチャル環境やセキュリティ関連」等、テレワークに必要なシステムを開発している為、自社が率先してテレワークに取り組む事は理解できます。
しかし、オフィス規模を半分にする、ということは、どういう事なのか、改めて考えます。

テーマ
組織が集まるオフィスという「場」は必要か。

今年は多くの会社がテレワークを体験したと思います。
賛否両論の意見を聞きました。
会社に皆が集まり、場を共有して仕事をするのと、テレワークで個別に働き、打合せや報告もオンラインで行う。

果たして、どちらが良いのでしょうか。場は必要なのでしょうか。

個人的見解
場は必要。ただし、毎日集まる必要はなく業務に応じて、適切なタイミングで集まる、が正解と考えました。

以下の項目でまとめました。
①コミュニケーションのスピード、質の違い
②適度な緊張感
③組織の動き、社会の動きの理解
④個人の事情

①コミュニケーションのスピード、質の違い
複数の人で議論、承認を行う場合、圧倒的に対面の方が早いです。
例えば一つの図面をもとに説明しており、聞き手はどこの事を言っているのか不明な場合、対面なら、ポイントを指で指したり、マーキングしたりできます。
一方、オンラインでも同じような事は出来ます。ただし、余分なマウス操作や、相手に見えているか?等の余分な問い合わせが発生します。

また、新たな開発テーマ等の打合せ、ホワイトボードを利用したブレーンストーミング、KJ法なども、対面であれば簡単ですが、オンラインの場合、時間がかかり、結果的に意見が集まらなかったり、偏ったりします。

②適度な緊張感
「全身、どこから見られているかわからない。自席を離れても、人の目がある。いつ上司、役員と出くわすかわからない。」
このような緊張感が、大小問わず、会社にはあると思います。
この適度な緊張感のお陰で、気持ちが引き締まり、業務に集中できている人も多いと思います。

自宅の場合、それがありません。
自分で自身をコントロールできる人は問題ないと思いますが、そうでない人、自宅環境がテレワークに適していない人、は、集中が続かず、業務に支障が出る恐れがあります。

③組織の動き、社会の動きの理解
会社にいると、他部署の動き、役員の動きなど、お客様の動きなど、様々な情報を感じ取れます。時には、休憩所、食事場所でのコミュニケーションを通じて情報を得る事も多いと思います。
オンラインの場合、それが難しいです。積極的に休憩時に連絡をしたとしても、あくまで自分主体の情報となり、入る情報量も偏ります。

④個人の事情
打合せなど、集団で仕事をする場合、上記①~③のように、会社で対面で
仕事を行う方が効率的と考えます。
しかし、図面の製図やコーディングなど、個人で集中する場合は、自宅で一人で行う方が効率的な場合があります。

また、少しそれますが、個人の私的事情も考慮する必要があります。
育児や介護の為、自宅を離れられない、定められた時間に勤務できない人も多いと思います。
特にこれからは、超高齢化社会で、介護者は増えるはずです。
その場合、テレワークで、家族に何かあれば駆けつける事ができる、
(会社によっては)勤務時間をフレキシブルに変化できる、テレワークは
とても有効です。

まとめ
重要な打合せ、報告は対面で行う。
個人で集中する仕事はテレワークで自宅等で行う。
これらを週単位でスケジュールする事で、働き方は随分とよくなると思いました。

テーマである、場は必要か、については、「必要」が私の答えになります。

といっても、全社員が一同に集まる場の確保は不要と思います。
そんな機会は年に数回でしょうから、その時はオンラインを活用する、別の場を借りる事で対応できると思います。
また、小規模の打合せなら、会社に拘らず、適当なスモールオフィスで打合せても良いと思います。

以上になります。昔はオンライン環境がなかったので、テレワーク等の発想はありませんでしたが、今は違います。改めて、凄い時代になったなと痛感しています。

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