EV用バッテリーの今後
EV開発の一番のポイントは、バッテリーであり、
各社がしのぎを削って開発していると言われています。
現状のリチウムイオン電池から、全個体電池に切り替わっていく等の話も
聞きますが、現在の状況や今後の推移を勉強として調べました。
はじめに
従来のガソリン車のポイントはエンジンであり、エンジンの技術を
向上させる事で、速度や燃費等も向上したと言われています。
EVにおいては、バッテリーがポイントになると言われており、
各社がバッテリーを競って開発しているようです。
バッテリーの性能は、どれだけのエネルギーを詰め込める事が出来るか、
不慮の事故や過充電などに対する安全性を確保できるか、軽量にできるか、過酷な環境でも使用できるか、短期間、安価で製造できるか、などで
表されると思います。
これらの現状と、これからについて調べました。
現状
現在のEV車のバッテリーは、主にリチウムイオン電池が使用されています。
1991年に実用化されたリチウムイオン電池は、従来の鉛蓄電池や
ニッケル水素電池に比べて次の特徴を持ちます。
〇大容量、繰り返し充電に強い
×高い製造品質・高性能で安定したコントローラーが必要、高コスト
バッテリーメーカーのシェアは、1位が中国のCATL社が25.4%、2位以降は
パナソニック社25.2%、中国BYD社が12.5%、韓国LG化学が8.1%となっています。
参考記事)
リチウムイオンバッテリー
リチウムイオン電池も実用化以降、進化を続けており、エネルギー密度は
徐々に高くなっています。
当初は180Wh/kgから始まり、直近の情報では300Wh/kgを超えてくるのでは、という話もでているようです。
参考記事)
開発のポイントとして、2020年9月のテスラバッテリーデーで次の5個を挙げています。
①バッテリーセルの設計 ②バッテリー工場 ③負極の素材 ④正極の素材
⑤車両への搭載方法
性能を追求しながらも量産化を見越して、短期間で安価に製造でき、車両との親和性を考慮した開発が必要であり、各分野で高い技術が求められる事が
想定されます。
将来
現在改善が続いているリチウムイオン電池も、何れは構造的に限界が来ると言われており、次の電池として各社が開発しているとされるのが、
全個体電池です。
主な違いは、電子の移動を担う電解質が液体から個体になる事です。
これにより、次の効果が見込まれています。
電解液の液漏れの心配がなく安全、熱などの環境変化にも強い、
構造や形状のレイアウトの自由度が高い、小型化、高速充放電が可能 等
参考記事)
そして、この全個体電池の実用化は、2025年頃と言われていました。
しかし、トヨタからはプロトタイプのEVが今年に出る、中国の新興EV
メーカーNIOからは2022年後半に量産化される、等の話が出ているようです。
※何れも正式な情報ではない為、今後に注目する必要があります。
まとめ
今日はバッテリーについて調べてみました。
少し前まで、「まだまだEVは普及しない、ガソリン車の割合が減るにしても、代替はHV」と思い込んでいました。
日本ではEVを見る事も少ないし、昨年の自工会のトヨタ会長のお話を
聴いても、EVが流行るのは当分先の事と思っていました。
しかし、最近のテスラや中国EVの技術革新、世界的なEVシェアの拡大を見ると、そんな遠い世界の話ではないと強く思いました。
引き続き、勉強を続けていきたいと思います。