火力発電所

 電力供給の綱渡り状態が続くなか、日本の火力発電の比率は7割を超えているそうです。
 脱炭素の実現には、CO2排出量の多い火力発電の割合を減らす必要がありますが、原子力発電所の再稼働も進まず、再生可能エネルギーへの代替にも時間を要している現状では、しょうがない事かも知れません。

 しかし、古い設備の稼働にも限界があり、10年後には12%程度生産
能力が減ると言われており、新たな代替手段が求められています。

 世界的には、燃料に水素やアンモニアを活用して、排出するCO2を削減する火力発電所を活用する動きが出ているそうです。
 現状は、液化天然ガスに混ぜて利用していますが、やがて水素やアンモニアを100%燃料とする事で、排出CO2をゼロに出来るそうです。
 特に水素は、グリーン水素とブルー水素の2種類があり、昨今の地政学的リスクを避けて新たな燃料源を確保したい、との思いから開発も活発化しているようです。
 グリーン水素:太陽光や風力発電で製造
 ブルー水素 :石油や天然ガスから製造。
        残ったCO2は地中に埋めたり工業燃料に再利用

 また、日本が再稼働に躊躇している原子力発電所も、世界では小型化や
安全性を向上させた製品の開発や建設が進んでいます。
 かつては日本の技術が世界一でしたが、今は異なってきているようです。

 電力供給の改善に向けて、省エネの観点も必要ですが、安全に発電する
能力を向上させる事も重要になってきているようです。

2022.8.24追記

 岸田首相は、24日午後に首相官邸で開くGX実行会議で、次世代型の原子力発電所の開発・建設を検討するように指示を出すようです。
 これまでは、新規設置はしない方針でしたが、転換する事になります。
 世界的には異常時も安全に停止できる原子力発電所が進められており、
それにならう形になりそうです。

https://www.mlit.go.jp/kowan/content/001418023.pdf


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