植田総裁候補 所信聴取
日銀の時期総裁候補となった植田氏は、24日に開かれた衆議院の所信聴取で、現行の金融緩和を続ける姿勢を強調しました。
今後、緩和に伴う効果の検証は必要に応じて行うとし、給料の賃上げを支えてデフレ脱却を目指し、現行体制の方針を継承して物価安定を図る事を今後の5年間で狙う、としています。
市場は日本は緩和修正に踏み切ると判断して国債を売り浴びせるなど、難しい状況が続いています。
就任直後から、大きな難題が待ち構えている状況です。
まず黒田総裁が実施してきた異次元金融緩和政策については、一定の効果があったとし、今後はミッションの総仕上げとして安定を狙うとしています。
また、大量の国債購入に伴い政府の「財政ファイナンス」と揶揄される現状については、物価目標達成のために行っており、2%の目標達成後は大量購入が終わると言明しています。
市場は、緩和方針を辞めて世界同様に金利上昇に動くと判断して、国債の売りを行っていますが、市場と対話を続け、状況によってはサブライズ的な事も避けられないと考えを示しています。
私見
植田さんは、非常に厳しい状況での登場になったと思います。
約250兆円と言われる国債の大量保有や、低金利に支えられて住宅ローンを組む国民が多い状況の為、世界も実施している物価高に対する金利UPの対策が打てない状況は非常に厳しいと思います。
世界や市場は難しい状況を見越して、国債の売り浴びせを行っています。
混乱を招かぬように少しずつ、かつ緊急に動く事が求められています。
金融緩和に効果はあったとしながらも、今後は、金利を上げる方向に動かざるを得ないと思います。その為、国民や市場などに対し、丁寧に対話を行っていく必要がありそうです。
前体制のように、いきなり4月の就任後、サプライズ発表はないと思いますが、今後の動向に注目しています。