日本の時間当たりの賃金の変化

 日本は低成長が続いたため、諸外国に比べて20年間賃金が上がっておらず、昨今、岸田首相も企業に対して賃上げ要求している状況です。
 ただ、パートなどの時間単位でみると、10年間で12%も賃金が上がっているようです。

 厚生労働省の毎月勤労統計調査では、2022年の現金給料額は月32.6万円と、4%して伸びておらず、物価上昇を考慮した実質賃金ではマイナス6%との事です。
 しかし、時間当たりの時給では、12%も伸びており、固定給の3倍になるそうです。
 理由は、働き方改革などで、実質労働時間が減り、女性や高齢者も働くパート比率が高まった事からきています。
 特に今は、男性の育休取得など有給消化率も向上し、遅くまで残業する人も減っています。

 これは見方を変えれば、実質的に賃上げになっており、「ステルス賃上げ」と呼ばれるそうです。
 経済面では、ステルス賃上げは悪い方向で、日本全体で見た時に経済縮小につながる恐れがある、との指摘も出ているそうです。

 私見ですが、今後、労働時間が短縮される流れは止まらないと考えています。世界的に見ても、残業に厳しい国はたくさんありますし、今から労働型の働き方に戻る事は難しいと思います。
 また、ChatGPTなどAIの進化により、ただ長く働けば良いという時代は、いよいよ終わりが来たと思います。
 今後、これらのAIをどのように活用し、人間らしく生きていくのか、より求められると思います。

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