管理職にも若手にも贈りたい言葉「現状は"最善"である」
今日は、
業務改革や新たなビジョンを掲げるときの注意
というお話。
リーダーや管理職は新たなビジョンを提示してはいけない!?
愛読している、立教大学の中原教授ブログの更新記事。
新たなビジョンを提示してはいけない?どうして?
まさに最近周りでよく「ビジョンを提示してほしいよね」と聞く言葉だったので、なぜダメなのだろうという疑問にまんまと釣られて(笑)、記事を即クリック。
読んでみて、なるほどなぁという言葉があったので勝手に紹介します。
これからの「ビジョン」を示して欲しい!
これからどうしていいかの「ビジョン」が見えない
一般に、リーダーや管理職にとって「ビジョン」とは避けてとおれぬもの。これをメンバーに提示して共感をえて、信頼を獲得することが、チームや職場を前に進める源泉になるものと思います。
しかし、ここには注意が必要です。
一般に、メンバーというものは「ビジョンを提示して欲しい」というとき、「隠れた条件」を「暗」にリーダーに要求していることが多いものです。
その条件とはなにか?
それは「自分たちの、これまでの過去に、リスペクトをせよ」というものです。
自分たちのこれまでをリスペクトして欲しい
誰しも、自分がいいと思って積み上げてきたやり方や価値観を、上から全て塗り替えられるのは嫌なもの。
なぜなら、人間の脳にはエネルギーを節約するために変化を厭う性質があるからです。
また、その人の価値観というのは、その人の人格的認識につながっているらしく、価値観否定は人格否定されたと認知する可能性があるそうなのです。
実は若手も注意しておかないといけないこと
この記事は、管理職に向けたものでしたが、これを読んで自分自身にも思い当たるものがありました。
若手教員の皆さん(もちろん会社員も)、こんなこと思ったことありませんか?
「なんでいつまでもこの方法でやってるんだろう。この方法だったらもっと早いのに、生産性がないなぁ」
「その価値観、もう古過ぎるよね。どうしてそんなに慎重なの?」
もっと良くしたいという想いが強い人ほど、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
さらにいうと、真面目で正義感がある人ほど自分の建設的な意見という認識で、上司に伝えるなんてことも。
まあそれ、わたしなんですけど‥(笑)
ただ、いい返事がもらえないことが多すぎて、当時はモヤモヤの連続でした。そんな時に相談した先輩教員にこんな言葉をもらったんです。
あのね、基本的に現状は"最善"なんだよ。
当時、その言葉を聞いた瞬間、キレ散らかしそうになってしまいました(物騒)
若手は変えるなんて思うなってこと!?
なんて保守的なの!?、と。
しかし、よくよく聞いていると、そういう意味ではなかったのです。
今ある現状は、大なり小なり元々そこにいる誰かが、何かの議論や問題解決やリスクヘッジを経て生み出された方法であることがほとんど、という意味よ。
その背景を知ろうともしないで、ただ上から「ダメだ」なんて否定されたら、人は頑なになってしまうものだよ。人は理論で納得しているように見えて、本当に腹落ちするのは感情で納得する時だから。
な、なるほど。
たしかにどういう経緯でそういう方法になっているのか。本当のところはわからずに、もっとこうすればいいのにだけが先行してしまっていました。
さすがです先輩‥。
それ以降、わたしは元々あるものを尊重した上で!より良いものを求めるには?という前提に立つようになりました。この前提に立ってから、だいぶ上司との対話がしやすくなったように思います。
✳︎✳︎✳︎
ということで今日は、組織の中で新しいことを進めるときは、元々あるものを尊重しながら進めてみよう、というお話でした。
🖋あとがき
ここまで記事を読んでくださった方、ありがとうございました😊
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