『医療崩壊』の意味は?

『医療崩壊』という言葉で
論争していて
『してた』『してる』
『いや、してない』『もちこたえている』という口喧嘩があるが

みんなのなかで
この曖昧な表現の意味を
共有できているのだろうか?

ある人にとっては
1人でも
『私は、この病院にかかりたい』
と思っている人が
診療を断られたという呟きを
SNSで見かけたという事実から
『医療崩壊』と定義づけるだろうし

別の人からすると
医療従事者の複数名が
過労死や自殺をするようなことが
発生してはじめて
『医療崩壊』とするのかもしれない

前者の定義を採用すると
この騒動の前から
毎日のように
『医療崩壊』しているわけである

とはいえ
後者の意味を採用した場合
犠牲者がたくさんでるまで
アラート(警報)はなることはなく
前もって、なんの準備もできない
全ての検証が、『後知恵』に
なってしまう

いずれにしても、
第一波について
大都市圏では
『医療崩壊』していたとも言えるし
『医療崩壊していなかった』と言えなくもない

政治家は
『医療崩壊』を認めると
すぐに、責任問題が脳裏をかすめるので
即座に否定しようと躍起になるが
そのことで、綻んでいた細々としたものから
目を背けてしまいかねない

私は最前線にいるわけではないが
最前線でいる人々の呟きや
伝えられる動画等を拝見する限りでは
『医療崩壊』という言葉で
形容しても、おかしくないことが
起こっていたと感じている

目の前にある現象を
私たちは認知し
その意味を解釈して
名づけをして
人に伝えようとする

伝え聞いた人は
その名づけを解釈する

2人の間には
名づけを通じた
コミュニケーションがとられるが
同じ記号、発音を持つ
名づけられたものに
同じ意味を感じとるとは
限らない…。

対立はそうやって
生まれるのだろう…。

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