湖南市選挙解説・秋の陣(その2)
湖南市議会は定数が18です。ところが、菅沼利紀市議と柴田栄一市議が辞職して県議会議員へ転出し、藤川みゆき市議が辞職して市長選挙出馬を表明しているので、15人となっていました。さらに、9月20日に最終日を迎えた湖南市議会9月定例会は大島正秀市議の病気療養に伴い、14人で議会が運営されていました。
定数の欠員が3となり、10月27日執行予定の湖南市長選挙に合わせて市議会議員の補欠選挙も行われることとなり、9月20日に立候補予定者説明会が開かれ、9陣営が説明会に出席したということは前回報告しました。
本日、療養中とされていた大島市議の訃報が届きました。心からお悔やみを申し上げます。大島市議が逝去されたことで、湖南市議会の欠員は4となりました。それまでの湖南市議会の勢力は、会派きずな7、日本共産党湖南市議員団2、湖南市公明党議員団2、無会派4で、大島市議は無会派でした。
20日の説明会には、小林義典、坂田政富、澤田厚、曽我部一帆、高畠信也、高木慎也、立入善治、寺元正幸、山田秀樹各氏の9陣営が参加しています。欠員が3から4になりましたので、政策論議は真剣味がさらに増しそうです。
立入氏は3年前に退任した日本共産党市議でしたが、7月24日に日本共産党湖南地区委員会から擁立が発表されました。今回、日本共産党湖南市議員団の数を2から3に増やそうとしています。8月31日には市内柑子袋まちづくりセンターで、9月20日には市内菩提寺コミュニティセンターで清水ただし前衆議院議員と佐藤耕平国政対策委員長を迎えて演説会を開催しました。9月29日には甲賀市議会議員補欠選挙に立候補を予定している小西きよつぐ前甲賀市議とともに、穀田恵二日本共産党国会対策委員長を迎えて甲賀市のサントピア水口で「日本共産党国政でも市政でも躍進めざす集い」を予定しています。
市内の政治ポスターはほとんどなくなりましたが、逆に立入氏の政治活動ポスターが地元の柑子袋地区を中心に西は石部地区、東は針地区まで旧東海道沿いに重点的に貼り出されて日本共産党が勢いを見せつけています。
小林氏は3年前に落選した自民党系市議で、今回は雪辱を目指しています。8月18日から後援会活動を再開し、市内石部まちづくりセンター前の交差点で武村展英自民党代議士との二連のぼりを立てながらあいさつを重ねています。8月27日には石部交差点、28日には菩提寺西交差点、9月10日には甲西駅南や菩提寺西交差点、9月18日には石部交差点であいさつを重ねていることが確認できます。
曽我部氏は自民党系の候補者として3年前の選挙で当選できず落選し、その後消防団や商工会やまちづくり協議会をはじめ地域活動に勤しんできています。なかでもeスポーツの振興には力を入れており、8月18日には市内岩根の料亭やまりゅうでeスポーツの祭典「近江湖南夏の乱2024」を開催しました。
澤田氏は日本維新の会から出馬を準備しているようです。9月6日に開設したfacebookで「地域の声を代表し、共に湖南市の未来を築く。市民皆さんの声に耳を傾け、積極的な改革に取り組み、民間経験と情熱で湖南市民の幸福と利便性を追求します」と自己紹介すると、15日の維新県連総務会長の田中誠滋賀県議会議員のSNSにスーパーボランティアとして登場し、20日の説明会で「いよいよです」と満を持して始動しました。湖南市市政対策委員を務めているようで、でじしんご滋賀第3区支部長、柴田栄一県連政調会長(県議会議員)と統一行動を開始しました。
山田氏はInstagramで6.5万人のフォロワーを持つインフルエンサーです。政治団体「こどもの明日を守る党」を標榜しています。7月20日にInstagramに「38歳本気だします」と書き込んだ後、22日に国道岩根イオンタウン湖南前、23日に湖南市役所東庁舎前、24日に三雲駅南口、26日に県道4号市役所近く、29日にイオンタウン湖南前、石部交差点、8月3日石部交差点などで本人タスキを掛けて通行者にあいさつをしていました。9月3日には過去に「スーパーピンク党」という政治団体を作っていたと明かしました。
高木氏は6月6日に「無謀な挑戦します」と宣言した48歳専業主夫であると自己紹介しています。タウンミーティングに参加したり読み聞かせのボランティアをしたりしています。「某市が→教育に携わる人の労働環境・賃金を良くする→某市の教職希望者が増え教育の質が良くなる→子供まんなか社会の実現」とわざわざ提案をしているようですが、20年前には崩壊していた学校現場をそうやって再建しただけでなく湖南市に教員の異動希望者が殺到するように学校環境を良くしていたのですが、この4年間でそうではなくなったということなのでしょうか。気になります。
高畠氏は「NPO法人アザレア統括理事、一般社団法人滋賀福祉輸送協会代表理事兼務して、防災活動、救急搬送補助を、民間救急、介護タクシーコールセンター等を生かし滋賀県災害時協定人員輸送災害時緊急車両指定を受け活動中」と自己紹介しています。「福祉・交通を良くする会」を標榜して、「子育てがしやすい環境」「働きやすい環境」「老後の環境整備」「通学、通園がしやすい環境」「買物、生活移動がしやすい環境」を唱えています。7月16日に「本日、湖南市民に戻りました」と投稿し、31日には市内若竹町に新しい事務所を構える」としています。水戸学区を中心に攻めるのでしょうか。
坂田氏、寺元氏はネット上で活動を確認できません。両者の地盤は下田地区、石部地区ですが、リアルで活動を見つけたらまた報告します。みなさんも見かけたらまた教えてくださいね。