【湖南市選挙解説⑮】政治的不健康しがの推進
本当に勘弁してほしいと思います。ギャグでやっているのでなければとても理解不能な状況に、今、陥っています。
滋賀県議会議員選挙湖南市選挙区(定数2)に4人が立候補していますが、中盤戦初日の今日、告示日の先月31日に投函された選挙はがきが届きました。
立憲民主党公認現職の塚本茂樹候補の選挙はがきです。これは「公選はがき」といって、選挙期間中に県議会議員であれば8,000枚を投函することができます。そのうちの1枚が届いたのですが、そこに並ぶ推薦の顔ぶれを見て腰を抜かしました。
立憲民主党衆議院議員 徳永久志
連合滋賀会長 白木宏司
参議院議員 嘉田由紀子(チームしが生みの親)
国民民主党衆議院議員 斉藤アレックス
湖南市長 生田邦夫(自由民主党甲西支部長)
へ?
こんなに、どストレートなの?
毎日クタクタになりながら各事務所をパトロールし、ネットから立憲民主党と野合する自民党支部長の姿を捉えた写真などを探したりていましたが、野合の証拠を直接手元にお届けいただけるなんて思ってもみませんでした。
7月には解散総選挙が噂され、自民党と野党が頂上決戦をしようと構えているところに、地方においては首長選ならまだしも、議員選挙で自民党、立憲民主党、国民民主党が相乗りをするという異常事態に頭がクラクラしています。
まさに政党政治の死であり、自民党員にとっては自民党支部長が野党候補の推薦をしているという屈辱的な状況であり、労働組合員にとっては自民党支部長と野合をする議員を推戴しなければならないという組合活動を侮辱した格好になっています。
そのことを、隠れてやるのであればまだ理解ができますが、このように正面から正々堂々と野合を示されてしまえば、議会政治とはいったい何なのか、本当にわからなくなってしまいます。
東郷栄司、下戸薫、中村憲一、山田清、柿迫博各氏という初代から歴代の連合滋賀会長とお付き合いがありますが、おそらくみなさん驚愕されているのではないかと心中をお察し申し上げます。白木宏司会長の名前もありますが、自民党支部長と並べてお茶の間に届けられるという了解は取れているのか心配になります。
今も、滋賀県内で与野党の間で激烈な選挙戦を繰り広げ、生きた心地もしない候補者のみなさんが、湖南市でこんな茶番のような自民党と野党の野合選挙がまかり通っていることを知れば、もはや選挙を戦うやる気を失ってしまうもしれません。
しかも、自民党公認候補としては別にすがぬま利紀県議がいて、塚本候補と厳しい戦いを展開しているにもかかわらず、自民党支部長が立憲民主党公認候補の推薦はがきに顔写真と名前を掲載しているというカオスぶりです。はがきの下には自民党公認のすがぬま候補ではなく「塚本しげきへ一票を!」と呼び掛けています。
昨日は生田市長はさらに別の候補者である藤川としき候補の個人演説会にも駆け付けていますが、400人規模のホールに現職市長が出席して60人しか集められていません。60人なら100人規模のホールで十分です。そして、何より重要なのは、湖南市の定数は2しかないので3人の当選は最初から無理なのです。計算ができないのでしょうか。
塚本候補は「健康しがの実現に向けて」を訴えていますが、当選して滋賀県議会に戻った際には自民党支部長に対しても義理立てをするのでしょうか。そうであれば、政治的には「不健康しが」であり、有権者から見えない不透明な関係を続けざるを得ないことになるのは明らかです。
仮に7月の総選挙があった場合、塚本候補は恩と義理があるのに自民党支部長からの武村 展英代議士や小寺 ひろお代議士への応援依頼を断れるのでしょうか。そして、そういう議員を仲間に抱えて立憲民主党はとくなが 久志代議士の選挙で自民党との頂上決戦に万全な体制で臨むことができるのでしょうか。自民党支部長が立憲民主党県議と水面下で通じている以上、お互いに情報が流れないという保証ができるのでしょうか。今から疑心暗鬼の種を蒔いているようなものです。
そして、塚本候補の選挙はがきの「私も応援します!」の欄に名前のある堀田繁樹湖南市議会議長は、市役所職員を辞めて私の地元の岩根東区から議員に出る際、地元のみなさんが推してくれないので何とかしてほしいと応援演説を頼まれ、地元のみなさんに推薦したものでした。憐憫の情が生じた私の不明の至りであり、岩根のみなさんには申し訳なかったと思います。
そういえば、私が市長をやっていた最後の時期に、当時自民党県議だった生田市長は《実は自民党じゃない会派から、行けいうかたちで、えー、ずっと推されておりまして、それと、ひょんなことに、・・・もう、国会議員を辞められました奥村展三はんから、なんとかやらんか、そして、その途中から実はチーム滋賀の塚本君からも話がございました》とその頃から自民党に対する反党的な野合姿勢を明らかにしていました。
それに呼応するように、新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言下には市役所に寄り付きもしなかった議員たちが一斉に私の悪口を言いふらしていることも判明しました。
当時の「湖南市長選挙における連合議員団の対応について」と題する文書は酷いものでした。みなさん、これからお読みいただくに際して、お怒りが生じるかもしれませんので予め心づもりをしてからお読みください。
《谷畑市政の現状及び評価について
【市民感覚】(市民聞き取り)
〇 多選批判、閉塞感が蔓延している。「最終仕上げ」を口述に出馬表明されているが、何年かかって政策をしているのか?
〇 私的趣味による行動・政策等目に余るものがある。
〇 これからの湖南市を「どうしたい」などのビジョンが見えにくく、また伝わってなく、市長の地位にしがみついているように見える。
〇 「見た目よし」「マスコミ受け」にこだわり、展望が見えない。
〇 市長終了後の「就活」をされているようにしか、見られていない。
【政策】
〇 幼保民営化を一気に進めた為、また保育現場への配慮がなく、混乱・疲弊を招いている。
〇 文化体育振興事業団に対しての対応は、長年現状放置しており、管理・指導責任は市長執行部にあり、丁寧な対応に努めるといいながら、強権発動により5名の不本意な退職者を出すに至った。
〇 合併(石部町・甲西町)の残務処理にほとんど手が付けられてなく、棚上げ状態(ほったらかし)の施設等が目立つ。
【議会対応】
〇 議会については、軽視している場面が多い。
〇 独断専行が目立つ (専決の多用など)
【職員対応】
〇 「・・・初」「・・・一番に」の発想で施策実施されるため、不必要な負担が職員にかかっていることがある。
〇 恫喝・強権発動などがあり、市長の「顔色伺い」をしている職員が目立つ。
〇 職員から意見が言えない状況である。
〇 「職員の成功は自分の手柄、ミスや失敗は職員の責任」とする感覚が多々あり、そのことによる人事異動があった。職員のモチベーションは下がったままである。
【県政対応】
〇 県政批判・知事批判等が、日常であり県との関係が最悪の状態である。そのことにより、市民に不利益をもたらしている。
〇 県経由の事案を、直接、国と交渉するなど、県からの反発を招いている。
【政治的スタンス等】
〇 以前よりの滋賀県知事との確執、令和元年参議院議員選挙において、選挙前・選挙中において連合推薦候補である嘉田由紀子氏批判を繰り返し、今現在もその批判を止めようとしない。
〇 自・公 及びその周辺組織に対する「すりより」の姿勢が多発 連合議員団3名の所には、未だに出馬連絡(挨拶)は届いておらず、自・公には、早々に挨拶を済ませている。
〇 連合関係の行事等には足しげく出席いただいているが、その行動と普段の行動が不一致である。
【その他】
〇 長期政権の「おごり」か?「過度な自信」か?「謙虚さの欠落」か?職員・議員等を見下げた言動も目立ち、逆らうものは左遷するなどの事例がある。
以上のことから、10月執行の湖南市長選挙において現職市長である谷畑英吾氏の支援はできないこととします。
令和2年7月21日
連合滋賀議員団会議
顧問 奥村 展三
幹事 滋賀県議会議員 塚本 茂樹
連合議員団
湖南市議会議員 赤祖父 裕美
湖南市議会議員 堀田 繁樹
湖南市議会議員 奥村 幹郎》
以上がその文書ですが、内容に憤りを覚えた組合員から情報提供をいただきましたが、中身は小学生並みの悪口なので苦笑してしまいました。連合滋賀がこれまで推薦を重ね、数多の政策実現につなげた市長に対して、連合滋賀議員団会議による、これほど組合員を裏切る行為はありません。しかし、それも仕方がないのは、上記の連合滋賀議員団会議に名前を連ねている方々は、会社経営者や個人事業主など労働組合組織内出身の議員ではないからです。何度も言うように、労働者、組合員を代表する立場ではありませんから何でもありなのです。
しかも、紙ベースで証拠を残すなんて驚き以外の何物でもありませんが、それだけ連合滋賀議員団会議には、組合員は議員の言うことを聞くものだというおごりと過度な自信があるのかもしれません。だからこそ野合も自由自在なのでしょう。
今回も「公選はがき」という証拠を残していただいたわけですが、こういう野合が大手を振ってまかり通っているのが昭和の湖南市の政治なのです。そんな感じで昔のことを思い起こしていたら、ちょうどすがぬま候補が自宅前まで選挙カーを回してきてくれました。
私の自宅の周りは候補者のみなさんにとって怖いのか、これまで選挙カーが入ってきませんでした(留守の時に入って来ていたかもしれませんが)。これはこの選挙で初めての選挙カーとの出会いなので、当然、ここではツーショット写真を撮るでしょうw
選挙ビラももらいました。初めてです。感激。選挙ビラは、県議会議員選挙では各陣営とも証紙を貼ったものを16,000枚頒布することができます。新聞折込み、選挙事務所・個人演説会場・街頭演説の場でのみ頒布が可能なので、本人からもらえるというのは極めてラッキーでした。
明日は早くも中盤戦の中日で選挙戦は折り返しとなります。各陣営とも体調に気を付けながらしっかりと政策を有権者のみなさんにお伝えいただきたいと思います。頑張ってください。
(2023年4月3日記)
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