2024年8月おすすめレコード盤-新譜レビュー【第9回】
こんにちは、あるいはこんばんは、HF(アッシュエフ) InternationalとMagic WaysというユニットでDJ兼ビートメイカーとして活動しているKHです。
ここ1年近くnoteを執筆していませんでした。
フォローいただき見てくださった方々すみません。
最近、ボクのまわりでもnoteを書いている方が増えてきたので、ボクもDJやトラック制作、レコードなどをテーマに書けないか、この猛暑に再起動の計画を練ってました。ということで、無理のない範囲でnoteを再起動していきます。
初回はタイトルに書いてあるようにオススメ盤レビューからはじめて見ようと思います。
唐突ですが、ボクは2021年の2月から3年以上、1998年に京都で設立し今年26周年を迎えた老舗Records Shop JETSETでDJ Chartを毎月執筆しています。
前の投稿でJETSETのことを書きましたが再度紹介します。
JETSET Recordsについて
https://www.jetsetrecords.net/
JETSETはDJをはじめアナログレコード好きは必ずたどり着くであろうレコードストア。
そして、現在の日本のレコードブームを牽引しているレコードストアと言っても過言ではありません。
DJ Chartについて
https://www.jetsetrecords.net/djchart/
DJ Chartは2009年から著名なアーティストやDJが連載している歴史あるChartです。
歴代の連載陣は大人気HipHopグループライムスターのDJ / プロデューサー「JIN」や日本を代表するDJの「瀧見健司」や「川辺ヒロシ」、そして友人の「DJ KENTA」など豪華なメンバーにビックリします。
アーティストやDJが毎月買った新譜(レコード)を自分の言葉で紹介していて、Chartを読むだけで音楽好きやアナログレコード好きはウキウキするだろうChartです。
ボクは毎月、先月購入した5枚から10枚の7インチ、12インチ、LP、CD、Tape問わず自分のオススメ盤を文字数の制限があるため簡潔に紹介してます。
noteではDJ Chartで紹介したレコードetcを詳しく音源の試聴リンクやDJで使うならどのように使っているかも含めて紹介していこうと思います。
まずは8月のDJ Chartで紹介した7曲からその中でも一押しの5曲を紹介していこうと思います。
https://www.jetsetrecords.net/djchart/HF%20INTERNATIONAL/
2024年8月おすすめレコード盤
1.UTENA - SideA 夏の光に /SideB MOON
福岡から突然現れた本格派ソウルジャズバンドUTENA。ボーカルが大上留利子さんや吉田美奈子さんを彷彿させるすばらしい表現力なのではじめて聴いたときはビックリしました。
この7インチですがSideAにジャパニーズグルーヴ通からは昔から高い支持を集め、今や世界的に認知され人気を誇るメロウな名曲、やまがたすみこ「夏の光に」をソウルフルに現代版にアップデートしてカヴァー!
まずは聴いてください!
これだけでも買う価値がありますが、このバンドは何がすごいかというとB面にオリジナル曲で今年のマスターピース(名曲)になりそうな曲を収録してきたことです。
ボクも楽曲を制作していますが人を惹きつけるオリジナル曲を作るのがとても大変です。もちろん、カヴァー曲を作るときもめちゃくちゃ大変です。
イントロのメロウなギター、麗しいキーボードの旋律、鉄壁のリズムセクション、優しいリリックに合う強く美しい歌声、全てが完璧なジャパニーズニューソウルの大名曲です!
2.PETER HUNNIGALE - LET'S STAY TOGETHER
ラヴァーズ・ロックの貴公子によるAl Greenの不屈の名作 "Let's Stay Together" を名カヴァー。
Al Greenを簡単に説明するとアメリカを代表するソウルシンガー。
2008年のローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガーで第14位に選ばれた稀代のシンガーです。
そのAl Greenの不屈の名作 "Let's Stay Together" は映画のパルプフィクションにも劇半として使われるアメリカを代表する曲です。
"Let's Stay Together" は名曲ゆえ色んなアーテイストがカヴァーしていますが、ボクが好きなレゲエの一ジャンルであるラヴァーズロックでもカヴァーされています。
PETER HUNNIGALE以外のオススメのカヴァーは、1995年に東京スカパラダイスオーケストラもThriller Uとのコラボでカヴァーしています。 Thriller Uのヴォーカルはソウルフルで大人な感じがして好きでした。いまでもよくDJで使ってる1曲です!
PETER HUNNIGALEのLET'S STAY TOGETHERは甘いヴォーカルとラヴァーズロックというかレゲエのリズムに、ダブが聴いたギターが心地よく素敵でイイ感じです。
3.BILL WITHERS & STUDIO RIO - LOVELY DAY
BILL WITHERSの不朽の名曲LOVELY DAY。この曲は1970年代を代表するSoulの名曲です。この曲は世代を超えて愛されてきましたが一躍有名になったのは1999年のGAPのCMでした。
この曲も"Let's Stay Together" と同じで名曲ゆえMAROON5や、今年のサマソニで星野源のLiveに飛び入りして話題になった21世紀を代表するジャズ・ピアニストROBERT GLASPER EXPERIMENもカヴァーしています。
キャッチーなメロディでサビが歌いやすいのもあり、みんなが幸せになれるいつの時代も愛される名曲です。
その名曲をBILL WITHERSのボーカルを使って、ブラジルを代表するミュージシャンの演奏で多幸感溢れるブラジリアン・ソウルのアレンジに昇華したバージョンです。
カヴァーなんだけど、BILL WITHERSご本人のボーカルを使っているのでカヴァーというかReworkもしくはヴァージョン違いを思わせる出来になっています。
2014年にリリースされたStudio Rioのアルバム "The Brazil Connection"の収録曲ですが、今年リリースされたこの7インチは必ずレコードバッグに入っています。
4.MIGHTY RYEDERS - EVIL VIBRATIONS (MURO EDIT)
「レア・グルーヴの最高傑作」と称えられる究極のレア盤、Mighty Ryeders『Help Us Spread the Message』。名盤に 収録された人気曲"EVIL VIBRATIONS"
まずはレア・グルーヴを簡潔に説明すると、
最高傑作もしくは究極の1枚として音楽史に名を残すであろう名盤。
その名盤に収録された"EVIL VIBRATIONS"はHipHopのサンプリングネタとしても使われ、時代を超えてDJ達にPlayされてきた名曲です。
名曲を日本が世界に誇るKing Of Diggin’ことMUROが新たなグルーヴを注ぎ込んだ最新キラー・エディット、DJとしては買うべき1枚です。
5.FKJ- YLANG YLANG EP
ボクはラヴァーズ・ロックやバレアリック系の楽曲やRemix制作というイメージがあると思いますが、Lo-Fi系の楽曲制作もしています。
Lo-Fi系の楽曲を制作する際に、ビート(ドラム)は好みの音色でHipHopのビートで作るのですが、ウワモノといわれるピアノやギターのメロディは素材を入手して作ります。(その辺の細かい話しを書くとキリがないので別の機会に)
素材を一通り手に入れてから制作する際に、どんな感じに仕上げようかと考えます。その際に参考になりそうな曲を聴きます。
余談ですがトラックメイカー達は参考曲をリファレンスと言います。
専門用語みたいな感じの言い回しですが、このリファレンス曲をどれだけ用意できるかで制作する曲の完成度も違ってきます。
盟友のThe LASTTRAKと曲やリミックスを制作する際は完成形に向けて多くのリファレンス曲を用意します。例えばベースはこのアーティストの感じが良いとか、ダブ(エフェクトなど)の感じはこのアーティストを参考にしようとか。(脱線しましたがこれも書くとキリがないので別の機会に)
その際に参考にするアーティストは何人かいますがFKJもその一人です。
Lo-Fi系のアーティストはボクも含めて配信での発表が多いですが、たまにレコードをリリースします。FKJはジャケットも含めて好みの曲が多いので購入しました。
今回は久しぶりの投稿ということで、無料で公開しましたが次回からはChartに紹介していない特別なレコードは有料で紹介しようと思います。
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こっちのほうがおすすめだぜ、というレコードがあったら、ぜひコメント欄で教えてくださいね。
9月のおすすめレコード&CDの記事を書きました。良かったらリンクから読んでください!