Plug and Play Japan Brand & Retail Batch 3 採択スタートアップ紹介 Vol.1
こんにちは!Plug and Play VenturesのKoheiです。
Plug and Play Japanでは3ヶ月間のBatch Programを開催しており、世界中から素晴らしいスタートアップを採択しサポートしています。
本連載では、今期Brand & Retail Programに採択されている17社を、複数回に分け皆様にご紹介します。
1.Viralspace:大企業のマーケティング向けビジュアル資産のパフォーマンスを予測するAIファーストのエンタープライズソフトウェア
本社所在地:California, United States
設立年:2019
ステージ:Seed
VC:Lightspeed Venture Partners, Quest Venture Partners, Switch Ventures, Village
Global, Canaan Scout, and more
タグ:#AI #マーケティングパフォーマンス #画像認識
1社目はスタンフォード大学発のスタートアップViralspaceです。
ブランドは、マーケティングや高価なマーケティング分析ソフトウェアに年間数千億ドルを費やしているにもかかわらず、広告・パッケージなどの画像コンテンツに関しては、データに頼らず直感的にデザインを決定してしまっています。
消費者に視覚的に商品価値を訴求することに関しては、先日も某コンビニエンスストアの食品・飲料パッケージ変更が話題に上がっていたばかりですね。
そこで、Viralspaceは独自の技術で色、オブジェクト、感情などのビジュアルコンテンツの特徴を抽出し、クリックスルー率などの主要なパフォーマンス指標と相関させ、画像コンテンツをどのように修正すればROIがどれだけ上がるか、ということを予測可能にするソフトウェアを提供しています。
FounderのHiro, Apoorva, Michelleはいずれもスタンフォード大学出身で、それぞれシリアルアントレプレナー、USのTop Tier VCであるLightspeed Venture Partners、Gradiant Ventures(GoogleのAI特化VC)、Google、IDEO、BCGなどでのバックグラウンドがあり、創業直後にLightspeed Venture Partnersから出資を受けていることからも、期待のスタートアップと言えるでしょう。
2.ELYZA:東京大学・松尾研究室発のリテール・リーガルテック特化AI・Deep Learningスタートアップ
本社所在地:Tokyo, Japan
設立年:2018
ステージ:Seed
VC:N/A
タグ:#AI #画像認識 #OCR #トレンド予測 #レコメンデーション #ダイナミックプライシング
続いて東大松尾研究室発スタートアップのELYZA(イライザ)をご紹介致します。
個々の顧客と関わるリテール業界は、大量の活用可能なデータが未活用かつ構造化されていないまま存在しています。また、膨大かつ複雑なデータを統合し示唆を出すためには高度なAIのモデルが要求されます。リテール業界の自然言語処理の領域は、AIの導入により今後急激に発展していく分野であることは間違いないでしょう。
そこで、ELYZAは主に小売業に特化し研究開発を行い、需要予測AIソリューションを提供しています。
また、近年はリテールテックに留まらず、森・濱田松本法律事務所と法律業務におけるAI 活用に関する共同実証研究を開始し、リーガルテック分野にも進出しています。ELYZAの強みである言語処理技術を活かし、法律業務の大幅な効率化を可能にするプロジェクトに着手しています。
3.Sensing Feeling:高度な人間行動センシングが可能なIoTソリューション
本社所在地:London, United Kingdom
設立年:2016
ステージ:Seed
VC:Zag Limited, VGC Partners, Telefónica, R/GA IoT Venture Studio UK, Innovate UK
タグ:#感情分析 #AI #顧客体験 #IoT
UK発のスタートアップのSensing Feeling は、AIによる高度な人間行動センシングIoTソリューションを開発しています。同社のソリューションは、体の姿勢、ジェスチャー、動作、顔、ポーズ、アクションなどの行動を元に、リアルタイム感情分析を可能にしています。
Sensing Feelingは、設立当初よりケンブリッジ大学とクイーンメアリー大学共同でのアルゴリズムを開発しており、同大学の視覚的生体認証の分析を用いた人間の行動センシングに関する最先端の研究結果を取り入れています。
すでに非常に多くの業界においてユースケースを保有しているのも同社の特徴です。例えば、
事例1: 大量輸送の鉄道システムにおける事故や自殺の防止に、生命を脅かす行動を事前に
予測する当社のソリューションを活用。
事例2: 買い物客の「喜び指数」を自動的に検知し、それを利用して店内の雰囲気やデジタル
サイネージを動的に変化させて、小売店舗での買い物体験を向上。
事例3: 路面電車の運転台内での運転者の安全:コントロールルームのスタッフに疲労や睡眠
不足の兆候を警告し、制御不能な状況を防止。
他にも枚挙に暇がないほどのユースケースがあり、同社のソリューションの持つ汎用性に大きな可能性を感じました。あなたならどのようなアイデアが思い浮かぶでしょうか?
本日は以上3社で終了させていただきます。次回のスタートアップ紹介もご期待ください!
Plug and PlayのBatch Programでは、世界中の大企業と世界を変えようとしている一流のスタートアップ企業をマッチングしています。今期プログラムも始まったばかりですが、間もなく7月より次期Programの募集を開始します。続報につきましては、私やPlug and Play JapanのSNSアカウントにてお知らせ致します。
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