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遠い場所の刺激を求めて(C99の旅2021冬 その2)

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2021年12月31日

7時8分、東京駅に到着したサンライズ号を降りると、ここからはFFの人とは別行動をとる。なぜなら、彼は朝風呂に入りに行くからだ。
さて、朝から気合を入れる彼とは対照的な自分は、駅構内で朝食をとるなどして、ゆっくり過ごそうと思っていた。しかし、8時半に現地集合と伝えられる。そんな時間はないことが発覚し、優雅な朝食はやむなく諦めることにした。

東京駅から東京ビッグサイトまではいくつかの行き方があるが、今回は京葉線で新木場まで行き、そこからりんかい線で向かうことにした。都営バスを使えば一本で行くことができるが、混んでいそうだし、それに早く着いてもすることがない。

実は東京に来るのは数年ぶりの中の人(おそらく中学生の時以来?)、京葉線の乗り換えに600mもあることを知り、驚く。東京駅は立派な駅舎だけでなく、アリの巣のように張り巡らされた地下も立派。さすが日本の中でもシンボル的存在の東京駅だ。

ずっしりと重みのある、彼から託されたキャリーケースと共に600mを移動し、京葉線のE231系に乗車する。車内で会話している若い男性たちの会話を耳にし、ああここは関東かと、遠く離れた場所にいることを実感する。
新木場で下車し、りんかい線に乗り換える前に、コンビニで朝食を済ませることにした。晴れた青空を眺めながら、パンを手っ取り早く体内に取り込む。

そしてりんかい線に乗車する。ホームには多くの人がいるが、やはりその中にはキャリーケースを持った人も少なくない。
国際展示場駅にまもなく着こうとした頃、車内のLCDにコミケのニュースが流れた。タイミングがよい。

かつては「コミケダッシュ」というスポーツが行われた改札を通り抜け、結局ほとんど入浴できなかったらしいFFの人と合流し、流れに身を任せるように歩いていくと、東京ビッグサイトがいよいよ目前に迫ってくる。

逆光

入場する際には、一人一人に検温や消毒だけでなく接種証明の提示なども求められる。このように入念な感染症対策が行われていることからも、昨今の社会情勢の下で何としても開催するという意思と、そのための苦労がうかがえる。

サークルスペースに到着し、ずっしりと重いキャリーケースが開かれる。そこから続々と出てくる設営グッズ。なんと、敷布までつくっていたらしい(そしてこれは当たり前らしい)。よく一人でこんなに準備したな~と感心しつつ、設営が進められていく。

設営完了!

10時になりC99の2日目が始まると、門戸は開かれ、続々と人がやってくる。

時々このサークルにも立ち寄ってくれる人がいる。その中には、Twitterやカタログで興味を持って来たという方や、知人に頼まれて来たという方もおられた。すごい。
また、直接コミュニケーションをとれるのも、コミケの醍醐味である。800系は前の塗装のほうがよかったですよね~といった、たわいのない会話ができるのもよい。

FFの人に店番を頼み、他のサークルを回ってみる。入門者向けのものからマニアックなことが綴られたものまであり、多種多様。それぞれのサークルが個性を出していて面白い。興味のあるサークルに立ち寄り、よさげなものは購入する。あっ、今では愛されキャラの某ニキもいるではないかw
こういうのはアニメでしか見たことがなかったので(例えば、ゆるゆりとか冴えカノとか)、思っていたよりも活気が溢れている。これがコミケか~など思いながら、いろいろ見て回った。

そうこうしているうちに、時刻は16時になると、C99の2日目は一本締めをもって終了する。

一本締め

そして、撤収作業に取り掛かる。

椅子や机が運ばれていく様子は終わったことを感じさせたが、出口までの道のりでは、名残惜しいとかではなく、次回の構成などについて話していたと思う。

今朝は逆光だったビックサイトも、この時間になると夕日が照りつけて、また違った雰囲気をみせる。

こうしてC99に別れを告げて、会場を後にした。



ここからは、ゆりかもめで豊洲駅まで向かう。同じ道を戻るのも面白くないし、それにこっちのほうが運賃が安い。新交通システムのゆりかもめは、個人的に好きな大阪メトロのニュートラムと同じ方式をとっていることもあり、乗っていて楽しい。また、夕暮れの時間帯なので、窓から見える景色も大変美しい。

有楽町線で銀座一丁目駅まで乗車し、そこからは銀座線に乗り換える。乗換駅ではあるが、地上乗り換えであり、一度改札を出る必要がある。階段を上り地上に出ると、さすが銀座、煌びやかな夜の街並みがとてもきれい。Appleストアのあるところが華やかでないわけがない。

今日の宿は、都営浅草線の蔵前駅から徒歩すぐのところにある東横イン。あえて東京メトロ銀座線の田原町駅で下車し、そこから徒歩で向かった。その道中「まいばすけっと」というコンビニを2店舗ほど通り過ぎた。これはイオングループの「都市型小型食品スーパー」で、東京都と神奈川県に展開しているようだ。

ここをキャンプ地とする

チェックインを済ませて荷物を下ろし、夕食は東横インの近くにある日高屋でお持ち帰りをした。大晦日なので、年越しそば(中華そば)と、おつまみセットを頼んだ。味、量ともに満足。ところで、日高屋も聞きなれないなと思って調べたところ、これもやはり関東にしか展開していないようだ。こうした地域ならではの発見があるのも面白い。

不健康なものほど美味い

優雅な晩餐とともに、大泉洋が司会を務める紅白歌合戦を視聴する。今年はSDGsを意識している番組作りだなと感じた。そのうちジェンダーイクオリティの観点から白組紅組の区別もなくなってしまうのか。そして遂にガキの使いも今年は放送されなかった。来年はどのような年になるのだろうか。まあ「無常」というように、変化しないことなどない。思慮にふける。

例年なら、テレビの前で越しの瞬間に立ち会っていた。今年は折角浅草にいるのだから浅草寺にでも行こうかと思ったが、明日もあるし、それに眠い。結局、年を越す前に寝ることした。刺激的な、いい一年だったと思いながら。

総括の前に…宣伝

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
今回、弊サークル「水色鉄道部」が頒布した同人誌『湖都の畔』は通販で取り扱っております。BOOTHではそれに加えて、クリアファイルやマグネットなどもお買い求めいただけます。もしよろしければ、こちらも見ていただけると幸いです!

主催者(FFの人) : @zyunnkyuu260
メロンブックス : 湖都の畔 Vol.1(水色鉄道部)
BOOTH : 水色鉄道部

総括

コ口ナ禍でこうした大型イベントがほぼ無くなったからこそ新鮮味も感じつつ、初めてのコミケを楽しむことができた。
サンライズでコミケ、2021年の最後にふさわしい充実した一日だった。これを書いているのは1月31日で、ちょうど一ヶ月が経過したわけである。早いような、遅いような。
最後に、こうした機会を与えてくれたFFの人にも感謝する。同人活動のさらなる発展を期待したい。

以上