ルクセンブルクの格差社会を垣間見て思うこと。

ルクセンブルク人って本当に存在するんだね、と越境労働者や移民からジョークを言われるほど存在が薄いルクセンブルク人達。

俺が今まで見てきた「ルクセンブルク人」と名乗る人たちの大半は移民もしくは難民として流れてきて市民権を勝ち取った人達だが、今いるプログラミングスクールでは純ルクセンブルク人?達と知り合う機会に恵まれている。実質国の機関が運営してるということもあってスタッフもほぼルクセンブルク国籍だし、学生数もフランス人達と並んで一番多い。

彼らと会話していて思ったこと。
「日本人以外にも平和ボケしてる奴らっていたんだな。」
「国民皆哲学者か」
とツッコミたくなる色々な意味で余裕のある人たちが多い印象。
国が豊かってこういうとこだよな。
越境労働者と移民達に働かせて、
自分達は主に公務員としてのうのうと哲学に浸れる生活。

あ、因みにルクセンブルクの公務員最高よ。教師で手取りで月100万とか貰えるらしいからね。大学教授じゃないよ。学校の先生。いくらITやファイナンス業界の給料が高いからといって、下っ端じゃまずそんな貰えない。元アセットマジメント業界のシニアマネージャーの失業者兼同じ42Luxembourgのイタリア人同級生が嘆いてた。まあ、一般のサラリーマンは給料は高いけど、その分ピリピリした生活送ってる人多いからね、ルクセンブルク。

何とか支配者層側に回ろうと移民や越境労働者達も試行錯誤して日々頑張っているのだが、そのチャンスを掴めるのはごく一握り。

そういえば最近どっかの旅系ユーチューバーがルクセンブルクの光と闇みたいな動画アップしてたなー。タイトルとかサムネ見た時はルクセンブルク好きとしては少しムッとしたが、中見たら彼が見聞きしたのもあくまで一面に過ぎないと思ったけど、そう見当違いなことは言ってなかった。

しかしルクセンブルクの教育機関でいくつか講義受けたりして思ったこと、金で人材集めて確保してる割には質はそこまでな気がする。これは色々ハッカソンとかその他のイベントにも参加してても共通で感じることなんだけど、政府機関主導で色々イベントを開催してますってアピールすることに意義があるようで、中身とかどうでもいいんだろうなと思ってしまう面が結構ある。いや、中の人達の実働部隊の移民や越境労働者達の大部分はちゃんと仕事してるんだろうけど、何だかね。でもそれで成り立ってるんだからいいのか。

日本では公務員なんて少しも興味湧いたことなかったけど、ルクセンブルクの公務員を見て人生初めて公務員に興味を持った。一見地味で冴えない中高生物教師が年収1500万とか余裕で越えてますみたいな世界線。質はともあれ、国の将来は教育にかかっていると理解して色々な試みが行われていて、自国民や在住者ならず隣国の住民までその恩恵に預かれるのは素晴らしい。因みに公衆トイレとかショッピングモールのトイレの綺麗さは日本よりルクセンブルクの方が上だと俺は信じてる。同じく無料だし。トイレの清掃員のオフィスすら綺麗。何やねんマジで。

こんな人口60万人強しかいない国に裕福な生活を求めて世界中百数十ヵ国から移民・難民が集結する小国ルクセンブルク。都会好きには全然物足りないかもしれないけど、平日なんてどうせ家と仕事の往復だろうし、まあパリまで電車で3時間、デュッセルドルフやケルンまでも車で3時間と行こうと思えば週末気軽に行ける距離だし、その他の欧州諸国へのアクセスもいいので、旅行好きにもいい。物価は確かにクソ高いけどノルウェーやスイスよりは安いし、現地で会社員として働き口を見つけられれば普通に生活できるレベルだし、公園と牧場だらけで長閑だし、治安も夜中都心部の一部行かなきゃ問題ないし、多言語・多様性社会に耐えれる人には理想郷になり得るんじゃないでしょうか。特定の人種の偏りも欧州他国と比べると少ないせいか、表だった人種差別も少ないし、日本好き多い気がするし、中々ここより生きやすい国そうないでしょう。仕事があれば。

もう一回言う。仕事があれば。




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