求人見るだけで吐き気がする。

StrategicでInnovativeでPassionateなSuper Communicatorしか需要が無い昨今の求人情報に嫌気がさしている。

自分に無いものを他者に求めるのは必然なのだろうが、そんなスーパーマンが来たらお前ら居場所あるのか? 何でそんなスーパーマンがお前ら凡人(大多数)に顎で使われないかんのか、と突っ込みたくなるような英語の募集要項たち。ちなみに、日本語は逆なんだよな。応募条件は比較的緩くて、業務内容もざっくりしか書かれてないのに、面接ではやたら厳しい。

ところで、LinkedInも昔に比べて随分気持ちの悪いSNSになってしまった気がする。なぜLinkedIn上で内輪でおべっかし合う必要があるのだろうか。社内SNSでやってりゃいいじゃん、って思うんだけど、やっぱ外部にアピールしたいんだろうね。

何はともあれ、社内政治力は大事だ。特に他を圧倒する飛び抜けた実力が無い限り、いや、多分あっても、SNS上ではコメントやいいねなどをしてエンゲージメントをアピールし、もちろん裏では上司やその上へのネマワシ必須。出張時には貢物を買い、プライベートのライフイベントにも招待して関係性を深めていく。そして業務でも常に上司の痒いところに手が届く存在でなければいけない。

これはすごく一般的な話で、自分も以前いくつもこういう事例をネット上で見たり、他者から話を聞いてきたが、残念ながらこれらは実話だったと、今までの社会人経験を通して完全に理解した。無論、自分はそのような器用な立ち回りをできる人間ではないが、間接的にその煽りを喰らって初めて腑に落ちたのである。いや、立ち振る舞いを含めて全ては己の実力不足なのだが、どうしてもそこまでしてその会社内で自分の居場所を作りたくないと思っていたことがおそらく行動や表情に現れてしまい、結果として最終的に会社を離れざるを得ない状況になった遠因になってしまったと、今は思っている。

ああ、出来る事ならもうこのまま会社員生活に戻りたくないのだが、欧州も結局というか、日本以上にサラリーマン天国なので、とりわけ自分でやりたいビジネスでもない限り、会社員でいることが現状、特に家族持ちの自分には最適解なので、今日も吐き気を催しながらChatGPTで半分作られてそうなくそ求人に目を通し、ChatGPTでCover Letterを書いて募集する不毛な作業を繰り返すのである。

*一部フィクションを含みます。

いいなと思ったら応援しよう!

K
記事が面白い、参考になると思われましたらサポート頂けると嬉しいです。