[僕の好きなもの] ライフ イズ ストレンジ
<ネタバレ無し記事です>
"人生は選択肢だらけ
でも もし
選び直すことができたら"
[映画のようなゲーム]
『ライフ イズ ストレンジ』というゲームをプレイしました。
久しぶりに一つのゲームに没頭してしまいました。クリアに大体20時間程度。ナンバリングタイトルではないけれど、続編である外伝『ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム』もプレイ済み。こちらは10時間程度。
[唯一の(※ネタバレ注意)の警告]
知ったキッカケは、今年4月に発売されたゲームクリエイターの桜井政博さんのコラム本「桜井政博のゲームについて思うこと 2015-2019」にこのゲームのコラムが載っていて、それを読んで興味を持った。何でかというと唯一記事のタイトルに(※ネタバレ注意)と書いてあったから。
※尚、Kindle版だとスクエニのゲーム記事は許可が降りなかったのか分かりませんが掲載されていません。
[ゲームについて]
『ライフ イズ ストレンジ』(Life is Strange)は、2015年1月からおよそ1年に渡りエピソード(全5話)を分けてDL配信されてきたアドベンチャーゲーム。開発はフランスのゲームスタジオ・DONTNOD Entertainment。発売元はスクウェア・エニックス。
元々は海外ゲーで、日本版は遅れておよそ1年後の2016年3月に発売されました。海外で数々のゲームアワードを受賞していて、日本でも"2016年 日本ゲーム大賞・ゲームデザイナーズ大賞"を受賞しています。
ソラ・桜井さんのコラムを読んで、早速YouTubeにあったトレーラーを観た。クリア後に改めて見ると非常に良く出来ている…。
プレイ前に観た時の印象としては「海外映画みたい」、「風景描写・光の描写がとても丁寧」、「流れているBGMがどこか切なくて、オシャレ」という印象でした。
フルボイスの日本の吹き替えが非常によく出来ていて、洋画の吹き替えと同等レベル。ローカライズはスクエニの西尾勇輝さん※が担当してるとのこと。
※今年2月に同社を退社。『ライフ イズ ストレンジ2』(海外版は2018年9月~現在エピソード3まで配信中。しかし日本ではまだ未発売)のローカライズはどうするのだろうか…。
ここに関しては丁寧に仕事をしてくださったスクエニに感謝が絶えません。
[主人公ができること]
ゲームシステムとしてはとてもシンプルで、主人公のマックスを操作することで出来ることは「限られたマップの移動」、「物を調べる・動かす、探索する」、「人と話す」、「会話・行動の選択肢を選ぶ」、「時を巻き戻す」。大まかに言うとこれだけ。
主人公の女子高生、マックス・コールフィールドの「時を巻き戻す」という能力がこのゲームの最大の特徴。
人と会話をした後に巻き戻せば情報だけ引き出すことも出来るし、その情報を知ってる状態でまた会話が出来る。また、主人公・マックスが居る位置に関しても時を巻き戻しても位置が変わらない。人によっては瞬間移動したことになってしまうが、これを使ったギミックも登場する。
もう一つ特徴的なのは、主人公・マックスが持ったアイテムに関しては時を巻き戻しても入手した状態が保たれる。なので物を盗んだりしても時を巻き戻せばその場では誰も気付かない。
最初は特に「探索」が基本で、物を調べる作業についてはやや退屈に感じたけれど、ゲームを進めていく内に主人公・マックスの調べた物に対するコメントが段々クセになってきて調べられる物が周りにあるだけですごく楽しくなった。超楽しい。
やや陰キャ・内気な主人公が、「時を巻き戻す」能力を駆使していく内にプレイヤーと共に成長していく感じがして感情移入度が深くになっていく。
序盤はマックスについては「微妙に可愛くない」という印象だったけれど、ゲームが進むうちに「あれ?カワイイ?」と思えてきて最終的には「完全に可愛い」になりました。能力も相まって主人公感ハンパないけれど、女の子なので可愛いです。
[感情移入ができるか、否か]
感情移入の話で言うと、マックスの親友である青髪が特徴的なクロエ・プライス(外伝ではこの子が主人公)。
ボーイッシュで粗暴な不良娘で…序盤は特にマックスを振り回すこと振り回すこと。気に入らない事が起きるとすぐ機嫌を損ねるしで、正直「めんどくさい子だな…」と思ってしまいました。
ただ、このキャラクターがこのゲームのストーリーにおける重要なポジションなので、この子が好きになれないとこのゲームの評価は雲泥の差。海外では圧倒的にマックスよりもクロエの方が人気だそうなので、日本では感性が逆なのかもしれない。
僕は容姿に関してはめちゃくちゃ性癖に刺さったので性格はさておき、無理やりにでも好きになろうと思いました。エピソード4で完全に好きになったので全く問題無しでした。
[多感な高校生が過ごすアメリカ田舎町]
お話はアメリカのオレゴン州にある架空の田舎街「アルカディア・ベイ」が舞台で、ブラックウェル高校に通う主人公・マックスが「時を巻き戻す」能力を手に入れ、色々な悪事・運命と対峙していく。
そこに通う他の生徒たちも数は多いけれどキャラが立っていて愛せるキャラが多いです。ビクトリアなんかいい例かもしれない。ウォーレンを始め、ブルック、ジャスティンもいいキャラでした。
アメリカの学校はこんな感じなんだ~という体験も感じさせるのも楽しい。アメリカのハイスクールに通ってる感覚になれる。
舞台がアメリカだからなのか、フツ~にドラッグ描写が出てくるのであまり馴染みのない日本人からしたらCRAZYなシーンがたくさんあるかもしれません。CEROもD判定(17歳以上対象)ですしね。
[外伝もある]
外伝『ライフ イズ ストレンジ ビフォア ザ ストーム』(Life is Strange: Before the Storm)についても。
このゲームは2017年8月に海外で1話ずつ配信され(全3話+ボーナスエピソード)、翌年2018年6月には日本版が発売。こちらは開発が『ライフ イズ ストレンジ』とは違うゲームスタジオ・Deck Nine Games、発売元は変わらずスクウェア・エニックス。
ローカライズ担当のスクエニ・西尾勇輝さんも、日本語版吹き替えの声優さんたちも変わらず続投(海外版の声優さんは若干変更されている)、開発は変わったけれど世界観・ビジュアルはそのまま(むしろやや向上?)、操作感もほとんど変わらず。そこがすごく丁寧で良かった。
開発元のDeck Nine Gamesも『ライフ イズ ストレンジ』のファンで、外伝制作についてはものすごくプレッシャーを感じていたそう。
それもそのはず、外伝は『ライフ イズ ストレンジ』の3年前の世界に起こった話で、主人公はマックスの親友である不良娘クロエ・プライス。外伝ではマックスは登場せず(ボーナスエピソードには登場する)、いわゆる空白の期間を埋める前日譚的なストーリーになっている。
「めんどくさい子だな」と思わせたキャラを操作出来るなんて不思議な気分。「時を巻き戻す」ことが出来ないので、クロエが主人公だとマックスの時とは違ったプレイ感覚。
公式側は「外伝からプレイしても『ライフ イズ ストレンジ』ネタバレ要素は無いので問題無い」という話をしていたけれど個人的にはやはり外伝だな、という印象。
なので『ライフ イズ ストレンジ』プレイ済み前提なゲーム。こちらは全3話+ボーナスエピソードなので若干少なめに感じるかもしれないボリューム。
[このゲームが好きな理由]
このゲームに関してどこにハマったかというと…、総括してしまうと不良娘クロエ・プライスのキャラクターに魅了されまくってしまったからが第一。
また、青春を感じられるストーリーの切なさの余韻が半端ないことと、音楽に関しても素晴らしいというところ。
個人差あるかもしれないけど、百合描写を感じる挑戦的なシーンが所々あるのでそういうのが好きな方にも刺さると思います。
もっともっとこのゲームの世界に浸っていたい欲求が本当に凄くて、ゲームプレイ済みの人の感想ブログや実況プレイ動画、pixivなどにアップされているファンアートを見たり、ゲーム内で使われている楽曲たち、Kindleで発売されているコミック版まで衝動的に買ってしまいました。
(※もちろん海外コミックなので、日本語版は存在しない。英語はなんとなくしか分からないです)
ソラ・桜井さんのコラムで唯一(※ネタバレ注意)と書かれていたワケが今なら分かります。これは"どこが面白いのか"を口で説明するには避けられないゲームです。一応ここまでネタバレなしでゲーム紹介してきましたが、ネタバレなしで僕が語れるのはここまでかなという感じです。
noteで前からやろうと思っていた、自分の好きなものを語るコラム【僕の好きなもの】のコーナーで第1回が『ライフ イズ ストレンジ』なのは今まさに熱がすごいので。
鉄は熱いうちに打てじゃないですが、衝動的にこういう「好き」をぶつける場が欲しいなと思ったので今書いてます。芸カ(アイカツオンリーイベント)の原稿をやらないといけないのにね。
[今最もおすすめしたいゲームです]
トレーラーを見て興味が出たならぜひプレイして欲しいゲームソフト。映画を見るゲームのような感覚なのでアクションゲームが苦手という方にはもってこいです。
公式では最初の20分間のゲームプレイ動画(※下にある動画)も公開されているので、尚踏み込んでみたい方はゲーム操作と雰囲気がつかめると思います。
教室を出て、スクエニのロゴが出て…(おしゃれ!)廊下をイヤホンかけながら歩くシーンなんか特に最高。好きです。曲も良い。
<↑更に続きのプレイ動画も>
現在、PS3・PS4版、PC版(Steam)、iOS・Android版が発売中です。僕はSteamで買いましたがパッケージ版が2,000円ほどだったのでサクッと買えてプレイも20時間程度。個人的には2,000円以上の価値を感じました。週末を使えば一気にクリアできてしまうので、ぜひともプレイしていただきたいですね。
物語の最後、究極な二択の選択肢を迫られますが、その頃にはこのゲームの世界観にどっぷりになっているんじゃないでしょうか。どっちを選んだか、理由についてクリア済みのプレイヤーと語り合いたいものです。
[あとがき]
ここまでお読みいただきありがとうございました。絵も描いててとても楽しかったです。
ネタバレありの感想も書こうかなと思いましたが、ネタバレなしでも結構文字数書いたので、発散できたし今のところはいいかな!って感じです。まだ発散し足りない気持ちが湧いてきたらネタバレありの記事も書こうかな。どうしようかな。
それは置いといて、『ライフ イズ ストレンジ』から3年後の世界観である『ライフ イズ ストレンジ2』並びに『The Awesome Adventures of Captain Spirit』の日本版発売を祈ってます。『2』のネタバレを見ないで生きていくのが辛いので!
[あとがき2]
余談ですが。このゲームをやっていたら、僕の大好きなSEGAのゲーム『ルーマニア#203』シリーズを思い出しました。
これも人生介入型アドベンチャーゲームで、ちょっと似ている部分が多いかもしれません。2000年発売のゲームです。僕がプレイしたのまだ小学生の頃ですよ。
このゲームも潜在的なコアファンが多く…、自分もそうですが、もうちょっと時期が遅かったり、海外向けに作っていたら『ライフ イズ ストレンジ』のような評価を受けていたのかもしれませんね。SEGAは何でも先を行き過ぎてしまう。
『project one-room(仮題)』という、ルーマニアシリーズを最大限リスペクトした新作ゲームをフリューがPS4向けに開発している(TGS2017にて発表)そうなので、『ライフ イズ ストレンジ2』同様、こちらも…続報を…お待ちしております。
気に入ってくださりましたら何卒ご支援のほどよろしくお願いします。