新規事業の立ち上げ時に、最初から大規模開発をしてはいけない
こんにちは、KGです。
今回は新規事業立ち上げ期において開発が果たす役割と、大切にすべき考え方について語っていこうと思います。
新規事業は失敗する確率が高い
そもそも「新事業の成功数」は「アイデア数」×「事業化成功率」×「収益化成功率」で決まりますが、この3つの要素を全てクリアできる確率(新事業の成功確率)は、約1割と言われます。アイデアがそもそも出ないのか、事業にならないのか、儲からないのか、どこでつまずいているのかを振り返ることが重要です。
経済産業省の新事業の取組みに関する調査データによると、28.6%の企業が「新事業が成功した」と回答していますが、成功したと回答した企業のうち、約50%の企業の経常利益率は増加していません。つまり、7割が「新事業を軌道に乗せる」ができず、さらに5割が「儲かる事業にすること」ができず、トータル8~9割の新事業が失敗しているということになります。
新規事業立ち上げ期におけるゴール
新規事業立ち上げ期に最初に目指すゴールは「事業化するか否かを判断する材料を得る」ということだと思っています。
正しいやり方で得た数字や根拠に支えられ立ち上がった事業は、その後も大きく成長していく可能性が高いです。
新規事業は失敗こそが成功への道しるべです。仮説を検証すれば、必ず、失敗が生じます。重要なことは、いかに早く、多くの失敗を経験できるか、そして、その失敗を活かせるかということです。
新規事業立ち上げ期における開発
顧客に製品を提供する企業にとって最も重要なことは、顧客ニーズにマッチした製品を開発することですが、せっかく期間とコストをかけて開発した製品の結果が芳しくないことは珍しくありません。市場の変化が目まぐるしい現代は、製品やサービスを送り出してみなければ良し悪しが分からない側面があることも確かです。
現代の市場特性にマッチした開発手法として、多数の新規事業開発の場面で活用されているのがMVP開発という手法です。
MVP開発とは
MVPとは、”Minimum Viable Product”の略で、ユーザーが価値を感じられる最低限の機能を備えた製品を指します。MVP開発は、そのような必要最小限の製品の開発とリリースから始め、ユーザーからの有効なフィードバックを反映しながら、改善や追加開発を繰り返していく開発手法です。顧客の需要と合致しない製品にリソースを割いてしまうリスクを抑えながら、ニーズに合わせて効率よく開発を進められることが大きな特徴といえます。
MVP開発の種類
MVP開発では最終製品を開発せずとも、ユーザーニーズがあるか検証する方法があります。ここでは、MVP開発の4つの手法について種類をご紹介します。
①ペーパー型
【概要】
サービス紹介用のLP(ランディングページ)を作成する
事前登録フォームなどを用意して、ニーズがあるかを早期に検証する
LP内に描く絵があれば仮説検証ができるため企画初期段階で採用できる手法
【検証する仮説の種類】
市場仮説
【実践例】
SmartHR
作成したLPをFacebook広告で展開したところ数日で100件の応募があった
②デモ動画型
【概要】
デモ動画を作成し、ユーザからのフィードバックを得る
Youtube等のソーシャルサービスに載せることでコメント等でフィードバックが得られる
動画が作成できれば裏のロジックは不要なので、プロダクト開発初期に採用できる手法
【検証する仮説の種類】
市場仮説
【実践例】
Dropbox
ソーシャルニュースサイトにデモ動画を公開すると、質の高いフィードバックコメントが得られた
β版の動画を公開すると、登録者が1.5倍程度に増えた
③コンシェルジュ型
【概要】
本来はプロダクトで解決する課題に対して、人間が動いて価値提供する
手間はかかるものの、お客さんが課題に対して本当にお金を払ってくれるかをプロダクト開発前に検証できる
【検証する仮説の種類】
価値仮説
【実践例】
Airbnb
プロの写真家が撮った写真の方が成功するホストが多いと仮説を立て、サービス開発前にプロの写真家を連れて貸家の写真を撮って回った。その結果、予約の数が2~3倍増えた
④オズの魔法使い型
【概要】
UIはプロダクトとして提供するが、裏側は人が動いて価値提供する
早い段階でプロダクトを通じた体験を積んでもらう機会を提供し、解決策にお金を払ってもらえるかを検証できる
UIはプロダクトであるのがコンシェルジュ型との違い
【検証する仮説の種類】
価値仮説
【実践例】
Uber
アプリで配車リクエストがあると創業者に連絡が届き、自ら赴いてサービスの利用理由を聞くなどしていた
あなたはどの手法を選ぶ?
今回は、MVP開発におけるパターンを4つご紹介しました。MVP開発の利点である初期コストの削減や顧客需要の把握を実現しつつ、コスト削減のポイントや、ユーザーへの見せ方などに違いがあり、それぞれ目指している製品によって使い分けが重要となってきます。
さいごに
弊社ではスモールスタートで柔軟な開発ができるサービス「サビツク」を運営しています。月額制でリスクとコストを抑えて自社専用の開発チームを持つことができ、MVP開発には最適なサービスです。
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最後までお読みいただきありがとうございました!
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