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夢む吉日待ち

夢む吉日待ち

春から夏
夏から夏
夏から夏
夏から夏

見覚えのある景色が窓に映る
変だな窓に知らない顔がある そうかこれが夏の顔か
冬は確かもっと白んでいて、目が虚で、瞼が影っていて、きつい目をしていた
春は少し色が良くって、働き蜂みたいに震えていた

夏の顔は緑を吸って、青を反射して
影が黒くならない 顔全部が葉っぱの裏側のよう
繊毛の羊皮脈が顔中を走る
夏かしら あの日夢見た夏かしら

夏から夏
夏から夏
夏から夏
暇なとかげが庭に遊びにきた
お前とは遊んでやれないよ
まだここから出られない
暑いからね外

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