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作詞についてのこれまで
元々はインスト曲ばかりを作っていた関係で、歌詞については全くノーマークで作曲をしてきた。自分自身は歌が上手ではないことは自分が一番良く知っているし、VOCALOIDが流行し始めた頃も、調声という形でかなり打ち込みが面倒という評判だったため、手を出していなかった。
しかし、AI合成音声のNeutrinoの登場以来、かなり省タスクで十分なクオリティーの歌を作ることが可能になってきた。また、YouTubeではそうでも無いものの、ニコニコ動画では歌のある楽曲のほうがかなり人気が出るので、ちょっとしたマーケティング的助平心から歌も作るようになってきた。
そうなるとノーマークの作詞がのしかかることになる。いざやってみると本当に難しい。作詞は職人芸であって作詞家の皆様は職人である。まして作詞作曲した上に歌も歌うシンガーソングライターの方には頭が下がる思いである。
作詞のためのインターネットツール
そこで、少しでもマシな歌詞を作るために、インターネットの力を借りることにした。
Shikaki
まずは今の時代AIに頼るのがいちばん高精度ではないかということで、Shikakiを紹介したい。つまり、歌うのもAIなら、作詞もAIである。
Shikakiでは、まずある程度のテーマや制約をつけることができる。例えば女性目線や男性目線、キーワードなどである。次にAメロ、Bメロ、サビなどの区別がある。これらのパーツごとに出てくる歌詞が異なり、最適な言葉を選んでくれる。
あとは音符に合わせて文字数を入力し、歌詞候補を表示させて、よかったら次へ進むという感じである。Neutrinoは基本的に一つの音に対して一つの文字を当てていくので、Shikakiの出力とはとても合っている。
精度は結構なもので、結構な確率である程度意味が通りそうな歌詞が出来上がる。歌詞をチョイスするところに自分自身のセンスが出るといった感じである。一方で、ある程度の確率で同じ単語が出てきたり、これまでの文脈が無視されることがある。例えば「雨が振り、降り注ぐ雨が肩を叩く、晴れ渡る空を見上げた」というような状況が起こりうる。全体に渡ってきちんと齟齬がないようにして重複を避ける必要がある。
韻検索-作詞支援ツール
押韻 (ライム) は漢詩や英語のポエムでも利用されてきた詩作の世界での重要な要素である。歌詞の発音が揃うと、音が対称的になるので音楽的にも美しい。ラッパーの方々が即興でライムの効いたリリックを武器にラップバトルをするのを見ると、常々驚嘆する。
しかし、素人作家にとって、そのようなちょうどいい押韻を行うのは至難の業である。そこで、インターネットツール、韻検索-作詞支援ツールの出番となる。
このツールには56万語の単語が登録されており、母音の一致やカナの一致、その一致が前方一致なのか後方一致なのかといった条件で検索することができる。特に名詞が多いので、体言止めの歌詞を作ったときの最後の単語で後方一致の押韻をすれば歌詞の格調が上がる。
登録数が登録数なだけに、合う単語がたくさん出てくるので探すのは苦労する。また、押韻に気を取られて、元の歌詞の世界観の方を妥協するようになるのでそのあたりは気をつけたい。
連想類語辞典
一つの世界観ができたときに、途中まで書いた歌詞の続きが浮かばないことがある。この舞台に登場して違和感のない言葉は何だろうと考えることになる。そんなときに便利なのが連想類語辞典である。
このツールは単語を検索すると、その単語の類義語が検索できるだけでなく、そこから連想される言葉が出てくる。例えば「歌詞」と検索すると、同じような言葉として「歌」「フレーズ」「センテンス」などが出てくるが、それに加えて「哀愁をたたえた」「恋歌」「メランコリック」など少しずれてるけど関係は確かにある言葉も出てくる。こういった少し離れた言葉が出てくるとそれから更に頭で考えることができるようになる。
他にも「私はこれを使ってます」というようなものがあればコメントで教えてもらいたい。
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