2019年の1年間で22人の起業家・創業希望の相談業務を通じて気づいたうまくいっていない3つのポイント

2019年の4月より、ふくい産業支援センター様から拝命し、創業マネージャーとして福井県内の起業家（独立して5年以内）・創業希望の方々の相談を受けるようになりました。

創業マネージャーとは？

福井県に拠点がある皆さんの集客、売上向上だけではなくビジネスモデルのアドバイスもさせていただく中で3つのポイントがあったのでシェアしますね。※個人や事業が特定する内容には触れていません。

①ライスワークとライフワークの違い

今やろうとしていること、今やっていることは誰のためですか？ライスワークは生活費を稼ぐ仕事を意味し、ライフワークは人生を通して成し遂げたい、やり続けたいこと（仕事）を意味します。

相談者の話を聞くと、自分がやりたいこと、今できることをビジネスにしている人、今から始めようとする人が結構いました。

決してその考えがダメということではありません。もちろんご自身がしたいことをビジネスにするのはいいのですが、そもそもビジネスの原点として「相手に望まれていることを提供する」ということがあります。

お金を払うのはお客様です。望んでいないことに対して決してお金払いません。もっと言えば問題を解決する、欲求を満たそうとするからこそ人は必要性に気づき、商品や役務にお金を払います。

もしご自分の商品がなかなか売れない、反応が悪いとしたら、そもそも誰にとっても「必要とされていない」かもしれません。それはどちらかというと「ライフワーク」であり、あなたご自身が叶えたい夢であって相手は必要性を感じていない可能性もあります。

起業、創業したばかりはとくに資金難で生活することもままならない状況が多く、不安な日々が続きます。夢を追いかけるよりも現実を見つめる方が重要な時期とも言えます。

ライフワークを否定するのではなく、まずはしっかりと売上を生むようなビジネス（=ライスワーク）をして、生活の基盤やご商売が軌道に乗ったうえで改めてライフワークを始めてもいいということです。※もちろんライスワーク＝ライフワークが最高形です。

②知っている＝できていることとは違う

起業を目指す人はすべからく意識が高く、勉強をされている方が多いですね。人生は勉強の日々だと僕も思うので、それは全然構わないのですが、勉強ばかりして実践していない人が多いことが問題だということ。

「知ってます」
「ですよね」

アドバイスをするとそんな風に答える方がいらっしゃいました。僕のアドバイスがその相談者にとって、もっと刺激的で独創的なものがよかったかもしれません。しかし反対にそのアドバイスを一つでもしっかりとやり続けていれば、そもそも僕に相談することも無かったはず。

知っているからできているわけではありません。大事なのはやり続けていること。本やセミナー、知人から見聞きしただけで「やっている風」に勘違いしていると早い段階でしっぺ返しが待ってますよ。

③覚悟が感じられない

結局ね、いろんなことをアドバイスされたとしてもそれをそのまま実践するのかしないのかは相談者自体が決めることなのです。アドバイスする側としては是非実践して欲しいとは思っていますし、実践できるような再現性の高いものを伝えている（はず）ので、寂しい気持ちはあります。

とはいえ、やる・やらないを決めるのは相談者自身であり、もし僕が今のビジネスに伸び代を感じられない、障壁が多いから別の角度から考え直した方がいいと言ったところで強い意志、覚悟があれば貫き通してもいいわけです。

僕の場合なんてまさにそれで。飲食店の店長がパッとしない営業マン時代を経て全く経験もないweb業界に飛び込むなんて無謀過ぎる話でした。それでも続けたのは僕の意地であり、強い覚悟（というか根拠の無い自信もあり）が後押ししたと思っています。※生存バイアスがかかっていると言われると辛い部分がありますが・・・。

①のライフワークの話と重複する部分はありますが、自分が信じた道を自分が信じられないのは可哀想だと思いませんか？

強い気持ち、強い愛（どっかで聴いたことあるようなフレーズ）、覚悟があれば意外となんとかなるもんなんです。むしろ今後のマーケティングで鍵を握るのは他を巻き込む熱量と狂気だと信じてます。

アドバイスをする側としては矛盾があるかもしれません。でもこれからの道を切り拓くのはあなた自身です。生きているだけで丸儲け、死ぬこと以外かすり傷、ぐらいのゆるい感じであなたの道を歩んで行ってください。

ということで、2019年度の創業マネージャーのご相談はまだ受付中です。
ご相談はこちらからお待ちしております。（もちろん無料）