人生は自分の手でしか開けない企画
俳優・中井貴一。三谷幸喜脚本・監督作品の映画「記憶にございません!」で凝りに凝り固まった総理大臣を演じていた。雑誌のインタビュー記事でこんなことを語っている。「過去を捨てて生きてきた。頼れるのは自分しかない」。これはスマイルズの「自助論」そのものだ。褒めてもらいのに褒めてくれない。ある時まではそんな境遇にあったらしい。「自助論」の言葉を借りれば、外からの支配よりは内からの支配を。撮影本番でベストパフォーマンスを出すことだけに専念し、過去の成功や失敗、未来の期待や不安を忘れる。「いまここ」という禅の一大テーマにも通じる自己修養だ。長続きするプロフェッショナルの企画。今日もまた頑張れそうな予感がする。
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