無限の思考力 013
〜「無限の思考力 001」からお読み下さい〜
私は何かに対して行動を移す前に、自分が望むアウトプットに対するインプットを事前に整理することがある。
それは、「どこに対策を打つか?」「どこに時間をかけて検討すべきか?」を素早く判断するためだ。
その方法のひとつとして、
インプットを「自分がコントロールできるもの」と
「自分がコントロールできないもの」に分けて考える
下図は、「無限の思考力 012」で使用した図だ。
少し極端な例をあげて考えてみる。
インプットが全て「赤のエリア」に属していたとする。
この場合、「固定されたインプット」に対して「固定されたアウトプット」が出る。
例えば、これは教科書に出てくるような、予め答えが用意された問題を解くことだ。
「固定されたインプット」に対し、「固定されたアウトプット」が常に寸分の違いなくでるような場合、そのロジックは既に解明されていることがほとんどだろう。
よって、ここでは、自分で考えるべきことは少ないと判断できる。
次に、
全てのインプットが「黄色のエリア」に属していたとする。これは、自分の力ではどうしようも無い要素が占める予測困難なものだ。
例えば、自然災害が当てはまる。地震、台風、竜巻、津波、雪崩、火山噴火など。発生の予測は非常に困難である。
これはおそらく、ロジックの難解さだけではなく、インプット自体を正確に計測するのが困難なためであると推測する。
(自然災害の研究家では無いため、正確な内容でないことはご容赦いただきたい)
よって、自然災害予測をしている一部の特殊な職業の方々を除く一般の人々にとっては「いつ地震がくるのか」を考えるのは無駄なことだといえる。それよりも、考えるべきは「地震がきた時にどう行動するか」だろう。
話はそれるが、
「黄色のエリア」の面白いところは、そのインプットの振れ幅を、さらに論理的に分析していけることだ。これを実施していくと、インプット同士がループしていることもある。これは「たまごが先か?ニワトリが先か?」の話だ。ループが発生した場合、このロジックを他人に説明することは極端に難しくなる。
また、インプットが全て「青のエリア」もしくは「グレーのエリア」というものは、あまり思いつかない。少なからず、何かの要素が自分の意思以外の影響を受けるからだ。
例えば、
「青色のエリア」が大きいものとして、野球のピッチャーを例に上げてみよう。練習を積んで、ある程度のコントロールができる状態だとする。
「ストレートを投げるのか、カーブを投げるのか」「高めか、低めか」「外角か、内角か」ピッチャーの意思で決定する。しかし、完璧にコントロールされたボールを投げたとしても、空気抵抗の影響は受ける。また風もコントロールできない。よって、「黄色のエリア」の影響を受ける。
ただし、もし「青色のエリア」だけの物があるとしたら、それは「自分の頭の中での想像」かもしれない。「想像」の中だけなら、「自然の法則」にも逆らうことも可能だ。
上記は、少し極端な例をあげて説明したが、何かに対して行動を起こそうとしたとき、予め「どの要素がコントロールできるか」そして「どの要素の影響大きいか」を把握しておけば、「何に時間を使うのが効果的か」がわかる。また、「どんなに時間をかけても効果が無いこと」もわかる。
「無限の思考力014」へ続く