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失敗したなら直せばいい。チャレンジとリスク。
入社3年目のことでした。
私は、やっと「設計担当者のお手伝い」というポジションを脱却し、「設計担当者」の仲間入りをしました。
初めて、「自分で考えた構造が設計できる」と、ウキウキしていました。
しかし、実際にやり始めると「お手伝い」の時とは違います。
「何を考えたらいいのか?」
「どの手順でやればいいのか?」
そもそも「設計とは何なのか・・・」
迷宮入りしたまま、何とか図面を描き、部品を手配しました。
そして、部品が集約され組立が始まりました。
嫌な予感はしていましたが、予感は的中。
試作機の組立部門から、電話の嵐・・・
組み立てることすら困難です。色々と助けてもらい、何とか完成。
しかし、動かしてみると、目も当てられないあり様でした。
自分の不甲斐なさに、情けなくなり、装置を目の前にして、呆然としていました。
そこに上司が近づいてきました。
上司: 「どうだ?」
私: 「すいません。まともに動きません・・・」
上司: 「何が悪かった?」
私: 「理由はわかりました。
ここがこうで・・・、これがこうなって・・・
完全に考慮不足でした・・・」
それ以上、何も喋ることができなくなり、うつむいていました。
すると、
上司: 「構造としては、イマイチだったな。
ま〜、でも、よく考えていると思うよ。
自分で考えてやることが大事だ。
失敗したら、直せばいいだけ」
後になって、わかったことですが、私が設計している時から、上司は問題点には気が付いていました。
しかし、あえて指摘しなかったようです。
真意は分かりませんが、
「自分で考えて挑戦することの大切さ」を教えたかったようです。
チャレンジすることに失敗はつきものです。失敗しないような範囲で物事を進めているようでは成長は見込めません。
一方、チャレンジにはリスクもつきものです。今考えると、この時の私の失敗は全体の進行からすると小さなもです。上司は十分にリカバリー可能と判断したのでしょう。
この辺りのハンドリングと決断が上位者の仕事ですね。