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決算書で解説:【メルカリ】 実は赤字継続中?今後の注目ポイントは?


欧州事業撤退、メルペイ導入など、最近何かと話題のメルカリ。
創業から約6年にして、日本では知らない方はいないと言っても過言では無いぐらい有名ですね。
山田社長を筆頭に、勢いもすごいです。
そんなメルカリ、昨年2018年6月に上場を果たしており、決算書が公開されているため、決算書解説シリーズ第二弾としてメルカリを取り上げます。

実は赤字継続中のメルカリ

まずは最近の業績(メルカリは6月決算です)
・2017/6 通期 売上220億円、営業利益△28億円
・2018/6 通期 売上358億円、営業利益△44億円
・2019/6 半期 (7月~12月) 売上 234億円、営業利益△37億円
なお、前回も記載しましたが、「営業利益」は本業の儲けを示す利益です。
見て頂くとわかる通り、売上はすごいスピードで伸びていますが、なんと赤字継続中です。
なんと、上場後早くも「経営危機」でしょうか?

いえ、決してそうではありません。
2018/6期有価証券報告書を見てみると、費用で一番大きいのは広告宣伝費で、169億円です。広告を1/3減らすだけで黒字になります。もちろん、広告費という支出はその性質上、企業が自分で管理可能なので、赤字になってまで敢えて広告を出しているという事ですね。
メルカリは上場時に570億円もの資金調達をしており、まだまだ余裕という事でしょう。
上場時に大きく掲げていた欧州事業も早々と撤退判断をしてり、赤字になってまでも将来への投資を継続したり、個人的には同社の経営陣の方々は凄いなと思っています。

今後の注目ポイントは?
では、だからといって、ずっと赤字で良いかと言うと、当然そうではありません。
上場企業なら通常発表する、通期業績予想も「合理的な業績予想の算定が困難」として発表していません。
「2019/6下期を中心に積極的な投資を行う」と発表しており、また様々動きがあると思いますが、一つの注目ポイントとして「米国事業」が挙げられますね。
現在、売上の90%以上を日本事業が占めていますが、米国事業の拡大が計画として掲げられており、引き続き積極的に投資をしていくのかなと思います。
欧州撤退した以上、米国は必死になって拡大をすると思うので、今後の業績に注目したいところです。
次の決算発表は2019年5月9日予定とのことで、その日を楽しみに待ちたいと思います。

以上、本日はここまでです。最後までお読みいただきありがとうございました!

今日の豆知識
上場とは:株式を証券取引所で売買できるようにすること。上場の際には証券取引所による「上場審査」という審査をクリアせねばなりません。審査項目は多岐にわたりますが、売上規模や利益水準等の業績面から、内部統制の構築状況等のガバナンス面もあります。また、監査法人による監査証明も必要となってきます。過去上場を目指す会社をいくつかお手伝いをしたことがありますが、証券取引所、証券会社、監査法人その他利害関係者全ての要求を満たす必要があり、それはそれは大変な作業です。

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