27年生きてきた

27歳かあ、と最近よく思う。
もう27年も生きたのか。

ところでわたしはうつ病患者なのだが、最近それが凄く調子がいい。
今までの人生で、こんなに毎日すっきりと過ごせているのは初めてで、精神科の担当の先生に、「もしかして躁鬱の躁状態なのかもしれない」と相談し最近の心境を語ったら、「ただ調子が良いだけですね！」と返された。

その後ふらふらと病院を出て、芝生のベンチに座り暫く泣いた。
嬉し泣きは人生で初めてだった。
一日に一度も「死にたい」と思わず、自分の形や精神を認められ、未来に希望を持ち、過去を許し、諦めと慈しみを持てたのなんて、物心ついてから初めてだった。

27年。ここに至るまで27年もかかった。
母と自分を許すのに27年かかった。

もしかしたら、調子がいいのは今だけで、明日になればまた地獄の底のような気分で毎日を過ごすようになるかもしれない。そう思うと怖くて堪らなくなるが、それはその時になってから考えればいいやと思えるようになった。

二十歳で死のうと思っていたのを覚えてる。なのに、27歳になれた。
死なないで良かったとは、まだ思えないけれど、これから歳を重ねていって、そう思える日が来て欲しい、と少し未来に期待している。

わたしへ。
よく生き延びたね。
生まれ変わっても、またわたしになりたいと、27歳のわたしがそう言っています。