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ちょうどいい行動設定

こんにちは、かなざわ@コーチ です。最近16時間ファスティングをやっているのですが、少しずつ効果が出ており、なんだかいい感じに過ごせている今日この頃です。

Action の習慣化は、コーチングにおけるひとつの肝だと考えています。どうすればクライアントに継続して Action してもらえる設計ができるかを、日々考えています。この記事ではこの行動設計について、最近の気づきを整理していきたいと思います。


コーチングにおける行動設定

コーチングでは、クロージングに向かう際、会話の中での気づきを意図的な行動に繋げてもらうことを試みます。コーチはこの行動設計を一緒に行い、行動設計の実行を妨げるものを除外できるよう努めます。

ここをうまく伴走できると、クライアントの行動に繋がり、結果としてクライアントが達成したいゴールに到達しやすくなります。逆にそれができないと、次にお会いしたときに「すみません、Action できませんでした..。」となってしまいがちです。

この設計をよりよく出来るようになりたいと考えていたときに、気づきを得られた2冊の本をまずは紹介したいと思います。

『続ける思考』

1冊目は『続ける思考』です。この本の著者の方は習慣化が趣味だ!という方です(すごい)。「どうしたら続くか」を考えるのが楽しいという、常に三日坊主気味な私とは対極な方でした。

最も印象的だったのは、「続けるコツは毎日やること」というワードです。そりゃあそうだ!と最初は思ったのですが、それができるサイズ感にしていくことが重要なんだろうなと理解しました。


『心のゾウを動かす方法』

2冊目は『心のゾウを動かす方法』です。人間の理性を「ゾウ使い」、人間の本能を「ゾウ」に例え、人間の習性を解説していく本です。ナッジと呼ばれる、その習性をうまく使って望ましい行動を促す技について語られています。3月までコーチングクラスで脳科学を学んでおり、そのときから気になっていた本でした。

その中で取り上げられている、現在バイアスについて知れたことが、私にはかなり参考になりました。現在バイアスは、

直近得られる利益を、将来得られるより大きな利益よりも過大評価する傾向

https://group.ntt/jp/newsrelease/2024/04/19/240419a.html

という人間の習慣です。これまでの自分の悪習を例に挙げると、将来的に英語が話せるようになった方が良いに決まっているのに(将来の利益)、今日は英語を勉強せずにダラダラする(直近得られる利益)を優先してしまうといった習慣です。

先に挙げた『続ける思考』の「毎日やる」というワードは、Action のサイズ感を小さくすることで、やらないことで直近得られる利益を小さくでき、現在バイアス的にも理にかなっているんだなと解釈しています。

コーチングにおける行動設計にどう活かすか?

さて、ここからがこの記事の本題です。これらの気づきを自分のコーチングに活かしていきたいかを整理していきます。

まず、実はコーチング(正確にはコーチングの時間を含むパートナーシップ)を継続している時点で、現在バイアス的には有利な状況になると考えています。

例えば、コーチと「英語の勉強を毎日やる」という行動設計をした時点で、ある種のプレッシャーがクライアントにはかかり、元々は

将来英語を話せるようになる利益(めっちゃ先) vs. その日楽をしたい(目先にある)

だったものが、

コーチと約束をしたからやらねばならぬ(次のコーチング、例えば1ヶ月先) vs. その日楽をしたい(目先にある)

という構図にアップデートされるからです。「めっちゃ先」が「1ヶ月後」になるので、目先の利益に抗いやすくなるわけですね。更に、次のコーチングを待たずとも、コーチとの間で途中にチェックポイントを挟み、2週間後にテキストで状況を中間報告してくださいねー、と促すのも効果がありそうです。

ただ、このコーチとの関係性におけるプレッシャーだけだと、継続しきれない方も多くいると思います。もうひとつ、行動設計において工夫できると考えているのが、すぐに得られる報酬の設計です。この報酬は「ご褒美」と読み替えてもらってもいいかもしれません。

先の英語の例は、1-2ヶ月前までの私のケースです。もっと英語話者の上司とコミュニケーションを円滑にしたいのですが、この「円滑にコミュニケーションできる」という真の報酬を手に入れるまでに、数年は掛かるんじゃないかと感じています。結果、現在バイアス的に、サボりやすい行動設計になっていたと考えています。

そこで、すぐに得られる報酬を設計することにしました。具体的には、「英語学習を毎日30分以上継続できたら、その翌週、好きなタイミングで1度銭湯に行ってもいい」という自分ルールを作りました。(実は、元々それくらいのペースで銭湯に行っていたのですが、それを報酬化することで英語を続けられるなら.. という私としては苦しいルール作りです。。)

このルールにより、

今日英語をサボると来週銭湯に行けなくなる(1週間後) vs. その日楽をしたい(目先にある)

という構図にアップデートされ、自分の中のゾウ(本能)は、サボると翌週には自分に痛手となって返ってくる設計となりました。

読んでいる人からすると、「なんてしょーもない!」と思われる方もいるかもしれません。しかし、私には効果が高く、それ以来、英語の学習が継続できているのも事実だったりします。

全ての方に万能な方法ではないと思います。しかし、立てた計画を遂行できない、そんなクライアントの方に出会ったときに、その障害の取り除き方のひとつのアイデアとして、懐に忍ばしておくことはプラスしかないと考えています。

まとめ

人間の習性を理解した上で、実行されやすい行動設計について考えてみました。コーチとしてこの学びを活かしていきたいという趣旨でこの記事を書いていますが、読者の皆さまもご自身の習慣化にお役立ていただければ幸いです。

コーチングのクライアントの方を募集しています。よろしければあわせてご覧ください。


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