ひとりぼっち映画感想会:1-裏「ラストマイル」
裏感想会ということで、ラストマイルをネタバレありで色々話して行きます。
まず、冒頭のあの数字(数式?)。
あの数式の意味が後半でわかるわけなんですが、アレって結局、
言葉では説明されてないんですよね。
2.7m/sとはベルトコンベアの速度であると、それくらいしか台詞はなかったはずです。
全ては、エレナ(満島ひかり)とコウ(岡田将生)、2人の表情と、実際の場面によって、動きで魅せてくれます。
素晴らしいです!
「言葉」でなく、「心」で理解するんです!
できるんです!!
てか、こんなスピードで話していては永遠に終わらなくなってしまいますね。
どんどん進めていきましょう!
さて、事件(爆発)が次々起こっていくワケですが、
今回って「事件の謎をどう紐解くか」ではなく「事件をかいくぐってどう仕事を続けるか」って話なんですよ。
だからだと思うんですが、「悲しむ被害者」みたいな人って出てこないんですよ。
爆発の大きさも意外と大きくないですしね。
今回重視されているのは当事者ではなく第三者。爆弾の被害から1歩引いたところにいる人々のお話なんです。
だから、感情移入できるんです。
だって我々も、第三者だから。
だから、エレナのあの台詞がぶっ刺さるんです。
「だって知らない人だし。」
それが面白いんです。
話は変わわって登場人物たちに視点を置いてみましょう。
板挟みにされる管理職、日の目を見ない職業人、追い詰められてしまった人や無敵の人、ひとり親家族などなど...
日本の影にいる人々を、これでもかと登場させています。
その上で過不足なくアンナチュラルやMIU404のキャラクターも出てきている。
これだけ情報を詰め込んでいるのに全然くどくない!これって凄くないですか!?
アベンジャーズインフィニティウォーくらいの情報量ですよ!?!?
この映画は一応、物流業界に対して問題提起している気がします。
でも、じゃあ速すぎる配送が悪かと言われれば、そうではないんです。
配送が速いことで、助かる人がいる。その事実も、描写されています。
病院の場面とかそうですよね。
医療器具等が届かなくて焦る病院職員が、しっかり描写されています。
なんにでも、良い面と悪い面両方があるのです。
光があるから影ができる。
影がないとは、中身が無いということです。スカスカで、光を透過しているだけ。
それからクスッとできるところですね。
ヘンテコな例え話とか、大量のモノを買っちゃうところとか。
私がイチバン好きなのは、エレナが八木さんと電話している場面。
「羊急便」だから、エレナは「羊さん」って言うんですけど、八木さんは当然自己紹介として「八木です」って言うんです。
そしたらエレナはヒツジとヤギでこんがらがっちゃうんですよ笑
伊吹の「きゅるっ」も聞けたし、大満足です!!
ではまた!