認知症介護で見えてきたもの
地元の介護相談会や介護者の集いに参加して、認知症について見えてきたものがあります。
身近な人の顔がなぜわからないのか
これはよくある症状のようですが、なぜわからないのか?
認知症になっている本人は若いつもりでいるから。
オトンの場合は母親が目の前にいても「お母さんはどこや?」と言うことがあります。
オトンは若いつもりでいるので、母親も同世代なのに目の前にいる人がおばあちゃんだから「お母さんはどこや?」となるそうです。
まったく母親の顔がわからなくなったわけではないようす。
目から鱗です。
意味不明なことを怒りながら言う理由
オトンは、寝入り端や夜中に大きな声で
「また来たんか!出て行け!」
「ここをどこやと思てるねん!」
と言うことが不定期にあり、私たち家族はただ「うんうん」と言うだけでしたが、怒るのには理由がある、ということに気付いたのは数カ月経ってからでした。
オトンが怒っていた日に何が起こったか、家族は何をしていたのか
じっくり遡って思い出すと、
怒る理由は、私たち家族の感情でした。
日中に、家族がケンカをしたりイライラしていた日に、オトンは寝入り端や夜中に怒っていたことに気付きました。
「認知症は感情だけが残る」という話を聞いたり読んだりしていましたが、こういうことなんですね。
日中に嫌な出来事が起こる→悪夢になる→夜中に怒る
楽しい出来事が起こる→楽しい夢になる→穏やかに眠る
負のスパイラルになるのか、
楽のスパイラルになるのか。
目から鱗
認知症の家族を介護するまでは、その症状に意味があるとは思っていませんでした。
ひとつひとつ意味があるんですね。目から鱗です。