古本浪漫翁

札幌は豊平区平岸に店を置く古本浪漫堂の店主です。 ミステリや児童書、絵本などが好きです…

古本浪漫翁

札幌は豊平区平岸に店を置く古本浪漫堂の店主です。 ミステリや児童書、絵本などが好きです。 専ら読む専門だったのですが時々作品を置かせていただきます。 062-0933 札幌市豊平区平岸3条7丁目2-3 古本浪漫堂 011-557-7541 ツイッターアカウント@keromando

マガジン

  • 古本浪漫堂雑記

    古本浪漫堂の日常。札幌は豊平区平岸にてひっそり佇む古本屋。明日はあるのか浪漫堂。今日もどこかで浪漫堂。

最近の記事

2024年11月の古本浪漫堂 いろいろ考えて戻る

うーん、読んでたミステリは確かにラストでひっくり返ったが、正直そこまででもなかったかな。楽しかったけど。 おおぅ!となったのでまあ良かったのだ。 またこのパターンか。でもあった。 読書の話。 例えば。 昔好きだった本を、1から読み返す。というのはどうだろう。 昔好きだった本。あの頃は時間はあるけどお金はないから、安い文庫本や、遠くて気軽に行けない古本屋の均一本から選びに選んで買った本を面白くてもつまらなくても何度も読み返していた。時々とてつもなく面白い本に出合うと興奮し、

    • 2024年10月の古本浪漫堂その4 読むが如く

      読書の話。 最後でひっくり返る系のミステリが大好きで「最後の1行で!」とか「必ず読み返す!」とか「島田荘司絶賛!」とかアオリ見るとつい買っちゃう、のだが。 その手のもので本当に納得するものって10年に1冊くらいしか出てこない。 そこそこ面白いのはあるけどどんでんに力を入れ過ぎて他が不自然になってしまうものが多い。自然に読めてびっくりしたのって、古くは『クラインの壷』その次が『葉桜』あ、最近良かったので翡翠ちゃんの『メディウム』があった。(その手の本で読んでてひっかかりがあ

      • 2024年10月の古本浪漫堂その3 本と本屋の話はどれだけしてもいいと思うの古本屋だもの

        ウチの店の話だが。 店を始めて数年たったくらいに、ちょいちょい来てくれてたおばちゃんと話してて 「お客さん来ないねえ」 「そうだねえ」 「大丈夫なんだねえ、親の遺産でやってるんだもんね」 言われて言葉が出ないほどびっくりした。親の遺産!誰のどこの親!生きてるし遺産なんて残せるような家じゃない。何よりその話はどこから? 「なんか近所の○○さんが言ってたよ」 ○○さん、知らんわ誰?なんか勝手なこと言ってる人がいる。 たぶんだが あの店客いないねえ、大丈夫なのかねえ、親の遺産

        • 2024年10月の古本浪漫堂 その2 本屋の話だ

          ここ2,3年の雑感なのだけど若いお客さんが増えている気がして。 一人のお客さんも多いのだけど、本好き、古本好きの仲間連れみたいのがちょいちょい見えてきてて。そんな本好きの仲間なんていなかった自分の青春時代を思うと羨ましい限りでもあるのだけど。  そういう若いお客さんたちと直接話したり会話を聞いたりする中で、最近出来た新しい古書店、円錐書房さんや古本も置いてるセレクト書店のseesaw booksさんの名前がよく出てきて、なるほどステキな本屋の出現が業界に新しい風を呼び起こ

        2024年11月の古本浪漫堂 いろいろ考えて戻る

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        • 古本浪漫堂雑記
          50本

        記事

          2024年10月の古本浪漫堂 三たび、酒の話

          そうなんです。酒についての仮説がはかどりましたので。 先日あまり飲みすぎないように宴を過ごしていましたところ、終わった後になってもう少し飲みたい気持ちがふつふつと。というかやたらとのどが渇いておりまして。飲みたいなあ、飲みたいなあ、と思いつつ、いやここで飲んでしまっては元の木阿弥と帰宅し、仕方なくポカリを買ってきて飲んだのですがこれがうまい、うまいのだが飲んでも飲んでも渇きは満たされず、まあいいか、とそのまま寝たので次の朝は軽めの二日酔いですみました。 ここで仮説ですが、

          2024年10月の古本浪漫堂 三たび、酒の話

          2024年9月の古本浪漫堂その2 まだ酒の話

          言っても酒をやめる気はないのよね。 そんなこんなでいろいろノンアル飲料なんかを試しているのだけど、まああんまり美味しくはない。美味しくはないけどやはり多少は酒を飲んでる気にはなるんだよね。なんなら1本飲んでああ、もう1本飲みたいなあ、という気分になるのも一緒。 いいんだよ飲んでも。酒に関しては君は1本も飲んでないのだからね。そこで2本目をノンアルにしても良いし、イエスアル、ビール的アルコールを飲んでも良い。選択肢としては1本目にビール、2本目にノン、というのもあるよね。いろ

          2024年9月の古本浪漫堂その2 まだ酒の話

          2024年9月の古本浪漫堂

          毎度飲みすぎて体調崩すよ。 昔に比べれば飲まない日もあるしアホ飲みするのなんて年末年始とキャンプと昔の仲間に会う時くらいなんで年に10回もないのだけど飲んだ次の日の体バッキバキ感とだるさ不快感がじわじわ抜けるとはいえ1週間も続く時もあるとくればバカバカしく思えてくる。自ら毒飲んで苦しい苦しい何とかしてくれって言ってるバカだ。 飲み始めのほわんとした楽しい感じはわかる、くーっ、うまい、楽しい、わっはっはー、もうこれでいいのではないか、これ以上別に飲まんでも楽しいのではないか

          2024年9月の古本浪漫堂

          2024年8月の古本浪漫堂

          暑い夏も終わりかね。 いやしかしいろいろあるんだがそのいろいろで大忙しく、8月はここ書けていないのね。 前も書いたけど相変わらず面白ヘンテコ買取が続々集まっていて、いろんな古本屋回ってみて断られたんだけど浪漫堂さんなら喜んでくれるんじゃないかと思ってとか、全く冗談じゃないよ、よそで断られたもの持ってこられてもこっちも困るよ、まあ見るだけ見てみるけど、これ?ええ、こんなの売れるかなあ、いやでも、まあ、ちょっと面白いね。え、まだあるの?見せて、ふうん、いいね。たくさんあるのが

          2024年8月の古本浪漫堂

          2024年7月の古本浪漫堂その5 風来の店主 不思議の古本屋

          まんがまつりが終わってから、70年代以前の漫画雑誌やら昔のキャラグッズなどの買取やずっと売れていなかった古い漫画の販売が増えていて、そう聞くと、ほほう、展示に来てくれたお客さんが浪漫堂をそういうお店だと認識したうえで、それじゃあいっちょウチにある漫画を持って行ってみるか、買いに行こうかと来てくれたのだな、と思うかもしれない。ところがそれは全くそうではなく、話を聞く限りでは全然展示のことも知らず、たまたま偶然に来てくれたお客さんだったりする。(たぶん展示に来てくれたら喜んでくれ

          2024年7月の古本浪漫堂その5 風来の店主 不思議の古本屋

          2024年7月の古本浪漫堂その4 暑くて忘れる

          暑いなあ。 暑いのよ。 暑いって言っても札幌じゃん、北海道じゃんって思う人もいるかもしれないけれど、暑いものは暑いので暑いって言うよ。 札幌だってほんの十ウン年前までは海行って寒くない日なんてお盆近くの3日くらいだよねって言ってたよ確か。30度超えるのそれくらいだったんじゃないの? 暑いからというわけじゃないけれど、 常連のお客さん同じ話を何度も繰り返す率の高さよ。 もう何年ものお付き合いだからしょうがないのだけど、あの本の話をするときはいつもこの話、決まってあの話っての

          2024年7月の古本浪漫堂その4 暑くて忘れる

          2024年7月の古本浪漫堂その3 夏だね。

          浪漫堂キャンプ部の活動。漫画家の工藤先生とおっさん二人の酒と炭火と下ネタにまみれた爽やかさのかけらもない野外活動が今シーズンも始まりました。隊長の名をとってひそかに『くど▲キャン』と呼んでおります。 可愛らしい女子高生たちのわちゃわちゃ楽しいキャンプ漫画『ゆる△キャン』とは対極にある、暑苦しくてクドいおっさんたちの部活動。応援よろしくお願いします。 札幌の天気は雨が降るような降らんような、パラパラ降ったり晴れたり曇ったりまた降ったりで外の均一本をなかなか出せない。均一本が出

          2024年7月の古本浪漫堂その3 夏だね。

          2024年7月の古本浪漫堂その2 浪漫堂で待ち合わせ

          店にカポーが来て、棚を見ながら 「見てこれ、こんな本あるー」 「変だねあははー」 みたいに盛り上がってるのいいよね。 変な本いっぱいあります浪漫堂。 デートも盛り上がるぜ。 たまにSNSでデートで来たお客が盛り上がるだけ盛り上がって何も買わない、みたいなツイートを見たりもするが、ウチの店に限っては、そんなこともあまりない。(気がする) だいたいのカポーはなんかかんか買ってくれるし、そもそもデートで浪漫堂行こうってカップル相当変わってるから、浪漫堂とはウマが合うんじゃないかな

          2024年7月の古本浪漫堂その2 浪漫堂で待ち合わせ

          2024年7月の古本浪漫堂その1 浪漫堂は古本屋だというのに

          夏だ、暑いぞ、30度。ふざけるなまだ6月だ。あ、7月だ。 最近、よく来る買取のお客さんが、「CDとかもあるんですけどいいですか?」と電話をくれたので「物によるけどとりますよ」と返しましたらボストンバッグいっぱいのCDや、誰かわかんないフィギュアや、昔のギャルゲーのおまけみたいなものやウルトラマンのフィギュアや戦隊ものの武器や伸びるゴム人形とかよくわからない変なおもちゃがたくさん、ああ、これは「CDとか」の「とか」の部分のやつだな。「とか」の部分多いなあ。 まあでも面白そう

          2024年7月の古本浪漫堂その1 浪漫堂は古本屋だというのに

          2024年6月の古本浪漫堂その3 展示が終わったよ

          まんがまつりからぽやんまつりほぼ2か月続いた展示が終わったよ。 祭りの後だ。後の祭りだ。 展示の面白さは店の空気を変えること。どこかウチの店の雰囲気と似たユーモアと愛嬌のある作品たちが店内をそのエネルギーで満たし、古本の持つこれもまた独特の空気と混じりあい、えもいわれぬ不思議な空間を作り出す。 お客さんも楽しいかい、オレも楽しい。 作品のない今の店内はやや寂しいけれまた新しい棚づくり(この場合の棚は店主のチョイスで本が並べられた状態の本屋の棚ということね。備品としての棚じ

          2024年6月の古本浪漫堂その3 展示が終わったよ

          2024年6月の古本浪漫堂その2 古本屋で展示をやるということ

          ぽやん展今週末まで。まだ間に合う。間に合うのだよ。 ぽやん展に関して軽く取材みたいの受けたのだけど。 「若いアーティストの方の応援をしてるのね。素晴らしいわ」 みたいなこと言われたのでいや、そんなんじゃないです、と慌てて否定しました。何が応援だ、こっちが応援してもらいたいくらいだよ。若くない貧乏な古本屋を応援してよ。 展示をやるのは楽しいからだし、その絵描きさんの絵や漫画が好きだったり、ウチの店にあうかも、と思ったりするから。可愛いものと奇妙なもの、不思議なものは好き。あ

          2024年6月の古本浪漫堂その2 古本屋で展示をやるということ

          2024年6月の古本浪漫堂その1 ぽやん展折り返したり思い出したり

          らぶですぽやん展が折り返しまして。14日までですお早目に。 展示の入れ替えもされていますので前半来られた方も新しい作品に出会えますよ。原画の販売も始まりました。 興味のある方はぜひ。 古本を売りに来る方が、時々、 「これ、○○が大事にしていた本なんです」 とか言ってくることがあるんですけど、○○にはお母ちゃんとかお祖父ちゃんとか入るのだけど、そういう話は個人的には好きです。 そういう話が聴けることが査定に影響する場合とてありますよ。(ほとんどは関係ありませんが) 本だ

          2024年6月の古本浪漫堂その1 ぽやん展折り返したり思い出したり