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我流ボトリング

こんにちわKeroKeroです。

我流ボトリング。
言うほど我流でも無い気もしますが。

ウイスキーの樽買いしたいなぁ、とは随分前から思ってはいつつも、やはり先立つものが...💸
なんとか、自分の意思をウイスキーに表現する手は無いものか、と思い行き着いたのがこれ。

用意するもの

・スピリッツ
→ニューポット(どこのかは秘密)
・樽端材
→ミズナラ樽、ホワイトオーク樽の端材
以上。
・容器
→ガラス瓶(ニューポットが入ってた瓶)

用意するのは簡単です。
ただ、
・なぜそれを使うのか
・モノ自体実際どんなもんなのか
・これからどうするのか
この辺りの下調べや思考を巡り合わせるのに楽しみつつも、理屈立てて仮説を進めていくのに結構時間を費やしました。

ニューポット


・大麦原料
・度数65%オーバー
・予算3000(700ml)
で考えました。

まず大麦原料は、当然ウイスキーだから。
後述しますが、予算のこともあって大麦以外も含まれています。
ただ、含まれているのが小麦や米かつ、メインは大麦ではあるので、言うなればブレンデッドに近いと言えば近い。
(ブレンデッドは樽熟成後に混ぜますけどね)

次に度数65%オーバーというのは、ここまで高いと2回以上の蒸留は確実にやってるからですね。
もちろんニューポットの販売元からも2回蒸留と記載ありましたが。
スコッチシングルモルトもほとんどが2回蒸留です。
(オーヘントッシャンやヘーゼルバーンは3回蒸留ですね)

最後に予算。
上限無しならなんぼでもあるんですよニューポット。
ただ、こういったチャレンジに5000円も6000円もするようなものを使うのも気が引ける。
むしろ「ひと工夫加えるだけでこんなに変わるの!?ええやんええやん!」と思いたい。
強いて言えばチャレンジのハードルをせめてコスト面だけでも下げたいと思ったので、この上限に設定しました。
なので、やはりどうしても妥協点が出てきますよね。それが原料で「大麦のみにこだわらない」事でした。

樽端材


そのまんまですが、最近は樽の端材が売られてるんですね。
ファーストフィルだったり、これも後述しますが既にバーボンか何かで使われた樽の端材だったり。
今回使ったのは
・ミズナラ樽(ファーストフィル)
・ホワイトオーク樽(おそらくバーボン樽。違ってたらすんません)

ミズナラ、別名ジャパニーズオーク。
日本固有のナラの木ですね。どんぐりの木。
山崎(僕はザキヤマと呼んでます)や白州でもガッツリ使われてる樽で、ジャパニーズウイスキーの1つの個性とも言えるかもしれません。
幹の中の水分が通る管が他より太いとかで、木自体の水分量が多く取り扱い難度高、ただ香りが白檀や伽羅の木のような香木感がある、とよく言われてますね。

ホワイトオーク、アメリカンホワイトオークです。
漏れも少なく、バニラなどの甘い香りのある木で、バーボンは全てこのアメリカンホワイトオークの樽をチャー(焦がす)して熟成されます。
一部のスコッチはこのバーボン熟成に使われた空樽をそのまま流用して熟成することがあります。
モーレンジとかラフロイグとかがそうですね。

この2種の樽端材を使って、ニューポットを熟成させていきます。

容器

まぁこれは当然と言えば当然ですが、PETとかプラスチックだと溶解してしまわないかが怖い。
なのでキャップもプラはちょっと心配。
今回、ニューポットは瓶入りかつスクリューキャップ。
最低限のケアはされている。

そしてここからは熟成期間のお話。
極端かつわかりやすい例ですが、ラフロイグとかはバットサイズ(500ℓ)の樽やクォーターカスク(45〜50ℓ)を使い分けたりしますね。
基本的に、中身のスピリッツと接する樽面積の比率が高ければ高いほど熟成は早く、低ければ低いほど長熟向きです。
なのて、バットとクォーターで同じ10年寝かした場合、クォーターのほうが熟成は進むことになります。

それで言うと、この瓶は300mlなんですよね。
この300mlの瓶の中に、長さ約12cmほどの1cm角の棒が入るわけです。
つまり、液量に対しての樽材の接している表面積は6 ml/㎠ほど。
山崎や白州で使われる樽(バーボン樽)は大体バーレルなので、それが180ℓでサイズが直径65cm、高さが86cm。
表面積を計算すると大体23,000〜24,000㎠なのでおよそ7.5〜7.8 ml/㎠。

山崎とか白州、今はノンビンテージと12年とそれ以上のビンテージしかありませんが、ちょっと前まで10年がありました。
これも上のラフロイグの話をふまえつつ、液量と表面積の数字を引っ張ってくると、バーレルと300mlの瓶内端材で約1.3倍違うということになります。
すなわち、あくまで単純計算だと、山崎10年級の熟成が、この瓶だと7.7年でできちゃうということになりますよね。
※計算間違ってたので直しました。意外と短縮にならないですねw もう1本加えた方がいいくらいかも?

ただ、上にも書いた通り、瓶は瓶です。
一応瓶内熟成という言葉もありますが、樽と大きく異なる点は容器の密封性。
要は、スクリューキャップのままだと、呼吸ができませんよね。
エンジェルズシェアとかもその話に関連しますが、僕はあってなんぼたと思っています。

なので、キャップ外してコルクに付け替えてやろうと思ってます。
バーボンのコルク、ワインのコルク、シェリーのコルク、新品のコルクなど色々ありますが、これを選ぶのも楽しいですねもはや。

どれだけ差が出るのかわかりませんが、ミズナラとホワイトオークの事を思うならバーボンのコルクが良いなぁとか。
ただそんなにバンバンバーボンのコルクが出てくるわけでもないし、入手難度低のワインのコルク、なんならオレンジワイン?フランスのグルナッシュあたりの濃いめのワイン?など、今ちょうど考えてるとこです。

まぁ、行きつけのお店でコルク譲ってもらうつもりw なので、その時にあるやつで、良さそうなやつ見繕って栓しようかなと思ってます😅

長々と書きましたが、そんな感じの実験です。
全然、かけた費用以上の面白さはあると思いますし、こう自分のこだわりや知識を移し込んだ、しかもそれが数ヶ月数年後に現れるワクワクもあると思うので、興味ある方は是非。

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