映画「ゴヤの名画と優しい泥棒」を見タ
映画「ゴヤの名画と優しい泥棒」を見た。
1961年に発生したロンドン・ナショナル・ギャラリーからゴヤの名画「ウェリントン公爵」が盗まれた事件を基に製作された作品である。1961年といえば、「ウエスト・サイド物語」が上映された年である。そして、今、 スティーヴン・スピルバーグが監督した「ウエスト・サイド・ストーリー」が上映されている。1960年ぐらいの街並みを完璧に再現しているスピルバーグ監督に比べ、こちらは再現できている部分もあれば、一部に脱力させてくれる奇抜な方法で風景を再現している。あの再現された風景に主人公のケンプトン・バントンが混ざって牧歌的な気分になった。主人公のおとぼけ爺さんキャラが緩々にさせてくれて最高でした。その爺ちゃんと一緒にいる妻のドロシーが真逆のきっちりした現実的な性格で、二人の凸凹の感じも良かった。性格は真逆だけど、二人とも今の生活を良くしようと考えて行動している。ぶつかっているようだけど、他者のことを考えているのは同じ。この二人は、どんな恋愛をして一緒になったのか覗いてみたくなりました。
主人公が高齢者ということで激しいシーンは少ないのだが、一か所だけ情熱的なシーンがある。激しすぎる情熱がトリガーとなって物語に新たな問題が発生するのだが、このシーンを見て「バカじゃないの」という誉め言葉が出てしまった。くだらなくて好きです。
力を抜いてみるのに丁度いい作品です。そして、メッセージをたくさん拾う作品でした。