AzureADがMicrosoft Entra IDになっちゃった
みなさんこんにちは。
7月11日の発表で、Azure Active Directory(以下、AzureAD)の名称がMicrosoft Entra IDにリネームされることが明らかになりました。
AzureADの名称に馴染んでいた身としては、かなり大きな変更と感じています。
奇しくもTwitterが突如Xに名称変更された衝撃に近いものがあります。
今回はこれまでの過程と、現時点でわかっていることを書きたいと思います。
AzureADをめぐるこれまでの動き
AzureADは、Azure・Microsoft365のID管理や認証を司るサービスです。
ActiveDirectoryの名が含まれるとおり、オンプレミスADのオブジェクト管理機能をAzureに持ってくるところから出発したものと思われます。
現在では認証と認可に関する機能がかなり充実しており、ゼロトラストネットワークにおけるコントロールプレーンの役割を果たしています。
そんな中、およそ半年前になりますが、Microsoft Entraというブランドが発表されました。
「Microsoft Entra Permissions ManagementとMicrosoft Entra Verified IDをリリースしたから、AzureADと3つまとめてEntraという括りにしますよ」というニュアンスだったと記憶しています。
AzureAD管理センターもMicrosoft Entra管理センターになりました。
上の記事でもEntra管理センターの中にAzureADのメニューがある、という階層構造になっていることが確認できます。
そして今回、「AzureADという呼び名はやめて、全てEntraに統一する」ということになったようです。
何がどう変わるのか
現時点での公開情報によれば、名称がMicrosoft Entra IDになるパターンと、Microsoft Entraになるパターンがあるようです。
ライセンス名や全体的な名称ではMicrosoft Entra IDを使うようです。
例) AzureAD Premium P1 → Microsoft Entra ID P1
一方で、
AzureAD参加 → Microsoft Entra参加
AzureAD条件付きアクセス → Microsoft Entra条件付きアクセス
のように”ID”がつかない名称も記載されています。
規則性がわからないと何をどう呼んだらいいかわからなくなります。
ベンダーの立場としてはどちらかに統一してほしいものです。
Office365とMicrosoft365もそうなんですが、どうも中途半端なんですよね。
SKU とサービス プランの表示名変更は10月1日になるようですが、それ以外は発表以後徐々に変更されてきています。
管理センター上の表示も「ID」になっています。
最後に
いきなりサービス名を変更するのはMicrosoftあるあるではありますが、ここまで大きな名称変更は珍しい方だと思います。
何せオンプレミス時代からのActiveDirectoryを捨てたわけですからね。
もちろんそれを意図してやっているのでしょう。
様々な資料に”AzureAD”の文字が入っていますから、どのタイミングでEntra IDに統一していくかは悩みどころです。
そもそも商談する上で「Entra IDって何?」となりそうですし。
しばらくは併記するしかないのかなぁと思います。Twitter(X)的な。
私も様子を見ながら使っていこうと思いますので、みなさんもEntra ID覚えてくださいね。