『風の歌を聴け』の何がそんなに好きなのか。春樹とおれとパンデミック。
『風の歌を聴け』をはじめて読んだのは2020年の春から夏の間のどこか、実家のダイニングテーブルの長椅子の上、だったと思う。
その二年くらい前に、『海辺のカフカ』に出会っておれはたくさん本を読むようになったんだけど、『海辺のカフカ』は久しぶりに読む〈小説〉で、ツイッターでフォローしていたビジネス系のインフルエンサーみたいな人(おれは当時この人を信奉していて、弟子を募集していたときに応募までしている。博報堂の出身でセンスとか思想に憧れていた)がおすすめしていて、なんとなく気軽に