IHヒーターで炒飯を作ろうとしたら負けた話
事のはじまりは数日前の正午ごろに遡る。
昼飯に炒飯を作ろうと思い、僕はキッチンに立った。
冷蔵庫から出した卵を小さい容器でとき、ご飯はレンジであらかじめ少し温めてある。
準備は万端なのである。
IHヒーターの電源を入れるスイッチを押す。軽快な電子音が鳴る。
フライパンを置き、操作パネルに触れて加熱を始めた。
上手い炒飯を作るのなら、ここからは文字通りスピード勝負である。
僕のプランでは全ての工程は中火よりも少し強いくらいで行われる予定だ。
僕は覚悟を決めた。
さながら週末19